フィリピン【鉄道敷設計画】、ミンダナオ島とルソン島で具体化
ミンダナオ島ダヴァオ市長から大統領に当選したドゥテルテによる、地元に鉄道を敷くことで、在任中の実績を誇示するプロジェクトが本決まりになった。
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これは『我田引水』ならぬ『我田引鉄』であり、政府筋が説明するような経済効果は机上の計算との指摘も強い。
ミンダナオに敷設される鉄道はダヴァオ市を北上し、南ダヴァオ州都ディゴス市(人口17万人)を経由して、北ダヴァオ州都タグム市(人口26万人)を結ぶ、全長約102キロに及ぶ。
これはドゥテルテがぶち上げている、ミンダナオ島を縦断する830キロに渡る鉄道プロジェクトの最初の路線となっていて、7つの駅が造られる予定。
この路線の総工費は約350億ペソ(約910億円)と見積りされていて、その原資は中国や日本の援助を当てにしている。
2018年第1四半期(1月~3月)に着工し、完成は2022年第3四半期(7月~9月)を予定し、大統領の任期終了までに間に合わせるような露骨な計画となっている。
このミンダナオ島鉄道に関して、ミンダナオ島は道路事情【写真はタグム市の道路、ミンダナオ島の主要道路はこのような状態が普通】が他の地域と違って格段に良く、しかも沿線の人口もマニラ首都圏などと違って少なく、運行しても赤字は避けられずあえて鉄道を敷く理由は薄いとの批判も強い。
鉄道プロジェクトではルソン島でいくつか決まっていて、その一つはマニラ首都圏とルソン島中部パンパンガ州にあるクラーク国際空港を結ぶ路線で、1期工事は空港からブラカン州マノロス市を繋ぐ約50キロで、2019年第2四半期(4月~6月)に着工し2022年第2四半期に完工予定で、こちらも大統領在任中の完成を目指している。
同路線の2期工事は空港から同地区にある経済特区まで19キロ延伸する予定で、工期は2022年から2024年とし、1期、2期工事の総事業費は約2110億ペソ(約5500億円)と見積りミンダナオ島同様日本などのODA頼みとなっている。
このクラークーマノロス路線はマニラ国際空港方面へ延伸する予定でその距離は38キロで、こちらの事業経費は日本のJICAが大部分を出し、その額は約21億ドル(約2300億円)。
フィリピン国鉄には現在唯一、マニラとルソン島南部のソルソゴン州を繋ぐ南方線(路線長581キロ)を持っているが、保守管理が出来ず死に体状態となっているが、マニラ首都圏と近郊を結ぶ通勤路線の拡充も行われている。
フィリピンでは地獄的な道路の渋滞と、排気ガス公害を解消するために大量輸送に適した鉄道運送が見直され、セブ島でも鉄道計画が持ち上がっている。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=324
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