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ドイツ高級車3社、昨年も販売記録更新、メルセデスはアウディ抜き2位に

 
メルセデス・ベンツの中国販売台数は32.6%増の37万3,459台に拡大した。マレーシア(56.5%増)、インド(32.4%増)、韓国(26.8%増)も好調で、アジア・太平洋全体では25.2%増の61万5,325台に達した。アジア市場2位の日本は7.1%増の6万4,989台。同ブランドは日本、オーストラリア、台湾で高級車新車販売1位を獲得した。
 
欧州販売も10.5%増の79万8,852台と2ケタ台の伸びを確保した。特にトルコ(30.9%増)、オランダ(30.7%増)、スペイン(27.3%増)、スイス(21.6%増)が好調で、欧州2位市場の英国も17.0%増の14万4,474台に拡大した。ドイツは4.7%増の27万3,435台だった。
 
車種別でみると、コンパクトカーとSUVがそれぞれ25.8%増の58万2,531台、26.6%増の52万5,866台となり、ともに初めて50万台を突破した。コンパクトカーは特にドイツ本国で販売台数が多く、同社製コンパクトカー全体の約2割を占めた。中型車「Cクラス」も40.1%増の44万3,909台と好調だった。
 
ダイムラーの超小型乗用車ブランド「スマート」の販売台数は11万9,398台で、32.9%増加した。4人乗りモデル「フォーフォー」を復活させたほか、カーシェアリング子会社car2go向けに2人乗りモデル「フォーツー」を供給していることが大きい。同子会社では現在、フォーツーを1万4,000台以上、利用している。
 
メルセデス・ベンツにスマートを加えたメルセデス・ベンツ・カーズの乗用車販売台数は199万909台で、14.4%増加した。
 
<アウディの中国販売は減少>
 
アウディの15年販売台数は前年比3.6%増の180万3250台となり過去最高を更新したものの、伸び率はメルセデス・ベンツを大きく下回った。最大市場の中国で1.4%減の57万889台と振るわなかったことが響いた。米国は11.1%増の20万2,202台と好調で、同国販売台数はこの5年で倍増した。欧州は4.8%増の79万9950台。主要市場ではスペイン(16.5%増)とイタリア(10.3%増)で2ケタ台の伸びを確保した。ドイツは5.7%増の27万63台だった。
 
モデル別ではスポーツ車「TT」が87.0%増の約2万9,950台と大幅に伸び、小型車「A3」も20.3%増の約37万2,750台と好調だった。SUVの「Qシリーズ」は合わせて約53万7,950台で6.0%増加した。
 
BMWのグループ販売台数(BMW、ミニ、ロールスロイスの合計)は224万7,485台で、6.1%増加した。地域別でみると(ロールスロイスを除く)、足元の欧州が9.4%増の約100万台となり、全体をけん引。米国は2.2%増の40万4,537台、中国は1.7%増の46万3,736台だった。
 
ブランド別の実績はBMWが5.2%増の190万5,234台、ミニが12.0%増の33万8,466台、ロールスロイスが6.8%減の3,785台。BMWでは14年3月に市場投入したコンパクトカー「2シリーズ」が前年の10万7,000台から15万7,144台へと大きく増加。13年10月発売の中型車「4シリーズ」も27.4%増の15万2,390台と好調だった。SUVも好調で、「X4」は153.8%増の5万5,050台へと急拡大した。
 
photo by Axion23 on flickr