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フィリピンの汚職度指数、2015年度は95位、前年より10ランク後退

フィリピンの汚職度指数、2015年度は95位、前年より10ランク後退

国や地域の汚職を監視する国際NGOの『トランス・ペアレンシー』は毎年、その結果を公表しているが、2015年度版ではフィリピンは前年の85位から95位に落ち、アキノ政権が発足以来ランクを上げてきた状態から陥落した。

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この調査は世界の168ヶ国・地域を対象にし、汚職の度合いを数値化しているがクリーン度の高い1位は91ポイントを獲得したデンマークとなり、最下位は北朝鮮とソマリアの8ポイントとなった。
 
フィリピンのポイントはアルメニア、マリ、メキシコと並ぶ35で、アジア地域ではシンガポールが85ポイントを獲得して8位に入る最高位となった。
 
アセアン加盟国内ではシンガポールは別格として、続くのがマレイシア54位、タイ76位、インドネシア88位となりフィリピンより上位に入った。
 
一方、同加盟国で、ヴェトナム112位、ラオス139位、ミャンマー147位、カンボジア150位と低位に位置し、中国の影響が強い国ほど汚職度が高い結果となっている。
 
アキノ政権は『汚職撲滅』をスローガンに取り組みながら、長年の政府内部に蔓延る汚職体質の改善は難しい状態だったが、政権発足時の2010年の134位からはかなり改善された様子が伺える。
 
2011年129位、2012年105位とランクを上げ、2013年には初めて100位以内に入る94位。2014年85位と順調だったがここへきてその汚職度のランクを落とした。
 
これについて政府側はビナイ副大統領の汚職疑惑や、法案の違憲判決が出たことなどが影響していると述べているが、政権末期に来てタガが緩んだとの指摘が強い。
 
フィリピンの汚職度の順位が下がった事で、本年5月に行われる選挙に少しでも自陣に有利に働かせようと、野党陣営は非難しているが、当の野党陣営側にも汚職疑惑を抱えている者も多く、非難の矛先は自陣に返って来るため選挙の争点としては弱いと見られている。
 
なお、この調査で日本は香港、アイルランドと同ランクの18位で、その上にアメリカが16位に入っていて、韓国はスペイン36位に次ぐチェコやマルタと並ぶ37位であった。
 
photo by tacit requiem (joanneQEscober ) on flickr

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