2016年4月19日

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BMW、米シアトルでカーシェアリングの新サービス「リーチナウ」開始

BMW、米シアトルでカーシェアリングの新サービス「リーチナウ」開始

独高級車大手のBMWは8日、米シアトルでカーシェアリングの新サービス「リーチナウ(ReachNow)」を開始した。独レンタカー会社シクストとの合弁会社を通して欧州で実施してきたカーシェアリングサービス「ドライブナウ(DriveNow)」の経験を基盤に新しいサービスを提供する。シアトルでは差し当たり、BMWとMINIブランドの車両370台を投入する。このうち、電気自動車BMW「i3」は全体の20%を占める。BMWはリーチナウを今後、米国の他の都市にも拡大していく方針を示している。

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「ドライブナウ」は一定の地域内にカーシェアリング用の車両を分散して配置し、登録したユーザーが自由にレンタルできるサービス。特定のステーションを訪れずに車両を利用できる利点がある。
 
「リーチナウ」では、荷物の運搬などに車を使いたい人やすぐに乗車したい人のために、車両を希望の場所まで持っていくサービスを設けた。数日に渡る長時間の利用も可能で、料金は最も安くなる料金設定を選択して決済する。また、企業など一定のグループでリーチナウの車両を長期間に渡り共有することもできる。さらに、中期的には、BMW「i3」とMINIのオーナーが自家用車をリーチナウのサービスに提供できるようにする計画。例えば、長期の休暇中などにこのようなサービスの利用ニーズがあると見込んでいる。また、運転手付きの送迎サービスの導入も計画している。
 
■ 大都市のモビリティライフをより快適に
BMWは新サービスの開始について、BMWの企業戦略「ナンバーワン・ネクスト」に沿ったものであると説明する。同戦略では将来の中核事業分野として顧客志向のモビリティーサービスの展開を挙げている。
 
モビリティーサービス分野を担当するBMWのペーター・シュヴァルツェンバウアー取締役は新サービスについて、「特に大都市で、我々の顧客は個々の移動(インディビジュアル・モビリティ)における簡単で速いソリューションを求めている」と述べ、大都市でのモビリティライフをより快適にするため、従来の事業モデルを補足するサービスとして、「オンデマンド・モビリティ」をシアトルで開始する、と説明した。
 
■ 米新興企業と提携
米国の「リーチナウ」サービスでは、同国の新興企業ライドセル(RideCell、本社:サンフランシスコ)と協力する。BMWはベンチャーキャピタル子会社BMWアイベンチャーズ(BMW i Ventures)を通して2014年にライドセルに少数株主として資本参加している。
 
ライドセルは「リーチナウ」のシステムパートナーとして、予約や決済を行うための顧客インターフェースやITプラットフォームを運営する。
 
「リーチナウ」の料金体系は、最初の登録料金が29米ドルで、走行中は1分当たり0.49米ドル、駐車中は0.30米ドルが課金される仕組み。料金には、保険料、燃料費(充電費)、駐車料金、税金などが含まれている。

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