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シンガポール首相リー・シェンロンが講演会、日本へ3つの提言

シンガポール首相リー・シェンロンが講演会、日本へ3つの提言

2016年9月29日(木)、シンガポールのリー・シェンロン首相が、帝国ホテル東京において講演会を行った。主催は日本経済新聞社。リー・シェンロン首相は、講演において自身の中国に対する考え方や、日本への提言、アメリカ新大統領のTPPへの姿勢などについて語った。また、フィリピンのドゥテルテやミャンマーのアウン・サン・スー・チーといった新しい指導者についても言及した。

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中国に対しては、これまで果たしてきた急成長が世界に与えた影響を肯定的に受け入れるとともに、今後の課題が国内外に存在することを強調した。それを解決するためには、日本を始めとした世界各国の協力が必要であると説き、それぞれが互いの国益を考慮して協調していくことを求めた。また、TPPへの参加についても、すぐには難しいかもしれないが、いずれ検討が進んでくるであろうとの予測を語った。
 
日本への提言は以下の3つ。
 
1、日本経済の再活性化:アベノミクス三本の矢の最後の矢、「構造改革」が最も重要で、外国人労働者の受け入れ、女性活用社会、農業改革に力をいれて行くべき。また若者がより多く海外のトップ大学に留学すべき。
 
2、外向きな姿勢の維持:TPPや中国、アメリカとの関係をお互いの国益を理解し、良好に保っていくことが必要。
 
3、東南アジアにおける建設的な役割の継続:ASEAN各国は今、地政学的問題や国内の課題に同時に対処している大切な時期である。そうしたときに日本というプレーヤーがこれまでと同じような建設的な役割を担って欲しい。
 
アメリカの大統領選におけるTPP批准問題については懸念を示しながらも、再交渉も視野に入れた長期的な視点で対策を考えていかなければならないと語った。また、フィリピンのドゥテルテやミャンマーのアウン・サン・スー・チーといった新しい指導者に対しては、彼らの考える国益を理解し、適応していかなくてはいけないと語った。

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