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欧州中銀行が量的緩和延長へ、12月の理事会で判断

 
ECBはユーロ圏のデフレ回避と景気下支えのため、従来の低金利政策に加えて、ユーロ圏の国債や資産担保証券(ABS)、担保付き債券(カバードボンド)、EUの機関が発行する債券などを毎月600億ユーロ買い入れる異例の量的金融緩和を15年3月に開始。昨年12月には追加の金融緩和を決め、量的緩和の実施期間を17年3月まで6カ月延長することを決めた。
 
さらに今年3月には、国債などの買い取り規模を月600億ユーロから800億ユーロに拡大し、新たに社債を買い入れ対象に含めたほか、14年6月に導入した中銀預金金利をマイナスとする措置について、マイナス幅を0.3%から0.4%に拡大。主要政策金利を0.05%から0%に引き下げた。新たな長期資金供給オペ(LTRO)を開始し、民間銀行に低利の長期資金を供給することも決定した。
 
ユーロ圏のインフレ率は、ECBが目標とする2%前後を大きく下回っているが、9月は前年同月比0.4%となり、前月の0.2%から0.2ポイント拡大。14年10月以来約2年ぶりの高水準まで持ち直した。景気も緩やかながら回復している。こうした状況を受けて、今月初めには一部のメディアが、ECBが量的緩和の縮小を検討していると報じた。
 
しかし、ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、「量的緩和の縮小を検討したことはない」と述べ、これを否定した。また、インフレ率の上昇について、低迷していた原油価格が値上がりに転じたためで、こうした要素を除外した基礎インフレ率は上昇する気配はなく、持続するかは不透明と指摘。量的緩和の延長に前向きの姿勢を示し、12月8日に開く理事会で判断する意向を表明した。
 
ただ、量的緩和をめぐっては、1カ国の国債の買い取りには制限があり、利回りが預金金利のマイナス0.4%を下回る国債は購入しないというルールもあるため、買い取り対象となる国債が少なくなっており、延長しても効果は限定されるとの見方が多い。このためECBは、こうした制限の見直しにも踏み切る可能性がある。
 
ソース:http://fbc.de/eur/eur3529/