2016年12月28日

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新日鉄住金など日本鉄鋼大手、中東・北アフリカ輸出拡大へ

新日鉄住金など日本鉄鋼大手、中東・北アフリカ輸出拡大へ

日本の鉄鋼大手が中東・北アフリカを新たな成長市場として狙い始めた。世界各地で保護貿易主義が台頭。日本鉄鋼連盟(鉄連)が27日発表した2016年1〜11月の鉄鋼輸出量は前年同月比0.6%減だった。今後も輸出環境は楽観できないが、中東などでは需要増が見込める。安い製品で攻める中国勢に「日本製」の品質面で勝負する。

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11月単月の輸出量は326万トンと2ヶ月ぶりに増えたが増加率は0.7%にとどまった。鉄連の統計の担当者は「12月も輸出が大きく伸びる要素はない」と指摘。3年連続で前年を下回る可能性が強まっている。
 
復調している国内需要に鋼材が回っていることも一因だが、保護貿易主義が広がっている要因も大きい。インドは秋にセーフガード(SG、輸入制限措置)を発動した。今年に入り米国は複数品種で対日の反ダンピング(AD、不当廉売)関税措置を取った。
 
インドやアメリカへの輸出量が減少する一方で、アラブ首長国連邦などで事業を拡大する。ドバイ郊外に10月、建材用鋼板野新生産ラインが稼働した。新日鉄住金が20%出資する現地合弁会社だ。アブー・バッカー・フセイン最高経営責任者(CEO)は「日本品質で差別化できており、能力を上回る生産が続いている」と胸を張る。加工前の鋼板の約4割を新日鉄住金が日本から供給する。
 
2020年にドバイで万国博覧会、22年にカタールでサッカーワールドカップが開かれる。都市インフラ事業も目白押しだ。世界鉄鋼協会によると中東とアフリカをあわせた鉄鋼需要は2015年から20年まで年率4%で増加し、成長率はアジア(1.4%)や米州(0.9%)を高見込みだ。品質を重視する需要家も増えている。

ただ、この地域でも中国勢の存在感は高まっている。やはりここでも最大のライバルとなりうる存在だ。安さで攻める中国に対して、日本はいつも通り、品質の高さを誇る「日本製」で勝負する。
 
>>>合わせて読みたい『シンガポール−マレーシア間高速鉄道合意、日本最大のライバルは中国』(https://www.digima-news.com/20161214_10633)

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