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ベトナム国内の小売業者が、大規模な多国籍業者に勝てる理由とは…?

 
こうした要素が相乗効果となり、ベトナムは、低所得国から中所得国へと変化している。
都市化があまり進んでないにもかかわらず高所得のレベルに達した国は歴史上かつてない。
小売、農業、製造業、サービス、またその他の分野に関わらず、こうした高度な競争はベトナムにおける小規模事業の様相を変えていくだろう。
 
しかしながら、規模の大きな多国籍ライバル企業と争うことは難しく、ベトナム小規模企業協会のNguyen Van Than会長によると、あまりにも多くの人々が絶えず小規模国内企業の激化する競争に対する難しさを訴えているという。
 
激化する競争が小規模な地元小売業者にとって厳しいものであると、あまりにも多くの人々が絶えず訴えているのだ。
 
しかしながら、こうした訴えは必ずしも正しいものではないのである。
 
多国籍小売業者に関しては、特に無関心な従業員を雇う業者に限れば常に顧客の希望する商品の在庫がなく、返品手続きが煩雑で、店内には常に大音量の音楽が流れているとThan氏は述べた。
 
また、こうした店では不必要に高い返品手数料がかかり、陳列はしばし乱雑で、さらには商品の陳列や在庫商品に一貫性がないため顧客が希望する商品を探し当てるのに苦労するものである。
一方、ベトナムの小規模小売業者は各店舗のすべての従業員がカスタマーサービスや商品に関して熱心であり、カスタマーサービスや在庫管理に関しては大規模な多国籍小売業者に容易に打ち勝つことができる。
 
さらに、チャンスをものにしたいという小規模企業は、今や世界中から目新しい商品を集め、自身のユニークなテイストを加えてベトナム小売市場に持ち込むことができるという無限のチャンスがあるのだ。
 
つまり、個性的なドレスや帽子、ハンドバックやネックレス、そしてBig CやLotte、AEONなどのバーゲンでは見つけることができないような商品を、世界中から探し当てることができるのである。
またベトナムの消費者購買動向には実店舗からの疎遠化という明らかな構造変化が見られ、それが小規模国内小売店にとって大きな強みとなっている。
今日の消費者は多忙な生活の中で時間のかかるショッピングを遠ざける傾向にあり、とりわけ若い世代の消費者は、インターネット上のブラウジングやショッピングの方が実店舗を訪れるより便利であると感じている。
 
こうした世代はオンラインで買い物をし、店舗でそのまま商品をピックアップする方を好むのである。
国内小売店にとっての強みは、こうした買い物客がショッピングセンターよりもハノイやホーチミンの街中で商品をピックアップすることを好むということである。
駐車場の入り口までたどり着き、バイクの排気ガスを浴び、空きスペースを探し、店まで行きまた戻ってくるというのは、考えるだけでもうんざりするものである。
ショッピングセンターで途方もなく暮れてしまうのはあなただけではないのです…とThan氏は述べた。
 
ベトナムの国内小売業者の成功を阻んでいるのは多国籍小売業者との競争ではない。国内小売店はその競争を生かせばいいのである。
もし国内業者が店舗のロケーションを探しているのであれば、多国籍小売業者のすぐ近くに店を構え、目立つ位置に看板を構えれば良い。
成功を収める企業者というものはスマートフォンに頼らず、自己啓発に取り組み、同僚や顧客との明確かつ簡潔で人を惹きつけるコミュニケーションの方法を学ぶものである。
 
成功の意思を持つ小規模小売業者にとって、今日のベトナムほどチャンスに恵まれた場所はないのである。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2704.html