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プミポン国王逝去により、タイにて前例のない【黒服】の争奪戦が勃発!?

 
先月Maha Vajiralongkorn Bodindradebayavarangkun皇太子がタイの王位に就き、ほとんどのタイ国民にとって唯一無二の絶対君主であった彼の父の逝去によって悲しみに包まれる国民の次の君主となった。
昨年10月にBhumibol Adulyadej国王が逝去した夜、タイ国民はこの国独特の寡婦向けのカラフルな喪服を着用しようとしたため、与党は国中を黒にする服喪宣言を行った。
しかし国民が市場に向かってみると、この国のアパレル産業では70年の在位期間により喪服の手当てがまったくできないことが判明した。
 
そこで、哀悼者の中から自らの手で積極的にこの問題に取り組む者が出始めた。Bhumibol国王が逝去した数週間後地元のメディアは、倉庫が大勢のカラフルな衣服を抱えた哀悼者らに無料で黒色に染色するために開放されていることを報じた。タイ北東部では、スーパーマーケット大手のTesco Lotusが、無料で5万5000枚の黒いTシャツを配布した。
 
だが、その他業者は、この悲報に際して慈善活動を行おうというところは少なかった。国王逝去の翌朝国内貿易部のNanthawan Sakuntanark部長は、服喪に必要な黒色商品を不当に吊り上げる業者の取締りを目的に、部門の職員が国内市場を監視すると発表した。彼女は価格を不当に吊り上げた業者について、最高7年の服役、または約4000米ドルの罰金を科すと述べた。
「黒シャツの供給が数日間遅延しているかもしれませんが、アパレル製造業者らは欠品しないと言っています。」と彼女はNation紙に述べた。
 
こうした見通しにもかかわらず専門家らは、タイ国民のほとんどが喪服の手当てをしようと奔走することになると予想している。
チェンマイ東南アジア研究所のPaul Chambers研究主席は、タイのアパレル販売業者は伝統的な喪服に対する急激な需要増にまったく準備ができていないと述べた。
 
「多くのタイの女の子らはショート丈かシースルーの黒服を着ています。」と彼はSoutheast Asia Globe誌に述べた。「結果、彼女らは葬式とディスコの服装を組み合わせたような病的な格好となってしまいました。」
 
国営銀行を通じて黒いTシャツを低所得層に配布するという財務省の緊急措置にもかかわらず、タイ社会の最も貧しい人々の多くは、国王逝去による服喪の義務に従うことすらできずにいる。ロンドンのQueen Mary大学で国際関係の上級講師を務めるLee Jones氏は、服喪できなかったことによる悲劇が多く見られたと述べた。
 
「喪服を着ていないため、こうした人々は国家や社会から多くの圧力を受けました。」と彼は述べた。「集団ヒステリーを想起させる、喪服を着ていない精神病の女性が顔を殴打される様子が収められた恥ずべきビデオが公開されたりしました。」
 
Jones氏によると、服喪期間の初期にこうした行動が誇示された背景には、一部の王党派による制裁に対する恐怖心があったという。
「多くの貧しい人々は新しい黒服を買う金銭的余裕がなく、典型的なYellowshirtのエリート主義に迫害されました。そのためボランティアらは人々の服を無料で黒く染め直したのです。」と彼は言った。
 
タイのアパレル産業が突然の急激な需要増に応えるために苦戦する中、カンボジアとの国境沿いのバイヤーらは、カンボジアのアパレル業者に黒服の大量注文を開始した。
 
プノンペンに近いカンダル州にある小さな縫製工場の経営者であるVichara Kosal氏は、10月にPhnom Penh Post紙に対し、国王逝去後単価2.10米ドルで7万枚以上の黒色Tシャツを受注したと述べた。「タイではコットンの在庫がなくなりつつありますが、数百万人もいるタイ人からの需要はなお非常に強いものがあります。」と彼女は述べた。
 
Southeast Asia Globe誌に対してKosal氏は、国王の逝去後11月中旬まで国境を越えたライバル達の供給力不足を補うため、タイからの黒服の受注は何週にも亘って続いていることを認めた。
 
カンボジア縫製業協会(GMAC)のKen Loo書記長は、カンボジアのアパレル産業が最近の国王逝去により利益を得ているという報道は大きく誇張されているとし、タイの黒服特需はアパレル業界にとって特定の地域のブームに過ぎないと述べた。
 
タイからの受注増に関する質問を受けた際に、彼は次のように述べた。「(今回のような突然の需要増は)驚くべきことではなく、起こりうることです。ですが、物事の大局観からするとそれは重要なことではありません。もちろん個々の工場にとっては一大事かもしれません。ただそれは業界全体にとって、またGMACのメンバーにとってもまったく重要な事象ではないのです。」
 
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2717.html
 
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