2017年4月18日

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2017年ベトナムの繊維・縫製品の輸出は10%増の見込み

2017年ベトナムの繊維・縫製品の輸出は10%増の見込み

ベトナム繊維公団(Vinatex)によると、世界市場で不利な変動がなければ、ベトナム繊維・縫製品の今年の輸出は10%増となる可能性があるという。
VinatexのPham Minh Huong常務によると、繊維・縫製産業の昨年の輸出高は285億米ドルで、前年比5.2%増であったという。

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ベトナムは中流顧客層向けの商品生産に強みを持つ。世界市場で近年長らく続いている財政難から、中間層の注文も落ち込み、輸入業者は安価な商品の輸入へとシフトした。
これが、昨年産業の伸び率が落ち込んだ理由であるとHuong氏は述べた。
 
「しかしながら、今年1月にはオーダー数が大幅に増加しており、業界にとって良い兆候だと言えます。」
 
幅広い商品、高めの品質、そして似た発展レベルの国々よりもスキルの高い労働力など、ベトナムの繊維・縫製産業は幾つかの強みを持っている。
加えて、安定した生産力、確実な品質、輸送時間、サービス、安定した政治状況などから、ベトナムは繊維・輸出製品の主要仕向地と見なされているとHuong氏は述べた。
 
ホーチミン市織物・刺繍・繊維協会(AGTEK)のPham Xuan Hong会長がViet Nam News紙に語ったところによると、第二四半期までは多くの企業から注文があったという。
企業は大型注文を履行するための横のつながりを持っている、とサイゴン3縫製株式会社の社長でもあるHong氏は述べた。
 
日本を最大の輸出先国として持つサイゴン3縫製は、今年10%の伸び率となる見込みであるという。
Hong、Huong両氏は、設計能力が低く輸入原料に頼る、外国バイヤー向けの下請け業を企業が主に行う為、今までは産業の付加価値が低かったと考えている。
生地の国内供給は多くなく、国内需要に見合う為に国内外の企業が生地生産にさらなる投資を行ったとHuong氏は述べた。
 
最近開かれた繊維・アパレル会議では、製品に付加価値をつけるべく、企業が生産方法をFOBやODM(相手先ブランド名製造)にスイッチするようにと、多くの参加者が主張した。
「商品の付加価値を高めるため、より高い生産方法に移行するのは避けることのできないトレンドです。」とベトナム繊維協会副会長Nguyen Dinh Truong氏は述べた。
 
企業は、原料の市場調査や提携企業からのオンデマンド生産などにフォーカスし、より高い生産方法に対する徹底的な準備を行なうべきだと言う。
熾烈な競争の中、繊維・アパレル産業業界は今年の輸出額目標に到達しないのではとの恐れを抱いていると何人かのセミナー出席者は語った。
 
加えて、労働コストの増加がビジネスの競争力に影響を与えているとGarmex Saigon株式会社会長 Le Quang Hung氏は言う。
Huong氏によると、企業は競争力を保つために、自動化機能で生産性を高め、エネルギー消費を抑え、環境を守ることのできる、最新技術により多くの投資を行う必要があるという。

加えて、一定の商品に強みを持つ国に対し競争できる、類似商品を開発すべきだと彼女は述べた。
サプライヤー選定時、大手バイヤーは価格や品質の他にも、商品の環境要件に注意を払うという。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2835.html
 
>>あわせて読みたい 『ベトナムの繊維労働者の86%が機械化によって失業する!?』

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