スウェーデンの乗用車大手「ボルボ・カーズ」、ディーゼルエンジンの開発から撤退へ
スウェーデンの乗用車大手ボルボ・カーズのハカン・サミュエルソン社長は、独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』(5月17日付)に対し、新世代のディーゼルエンジンを開発しない方針を明らかにした。
この記事の続きを読む
2013年に市場投入した現行のディーゼルエンジンについては開発を継続し、欧州連合(EU)の将来の排ガス規制「ユーロ6c」に対応できるようにするものの、新設計の次世代ディーゼルエンジンは開発しない方針という。現行世代のディーゼルエンジンをいつ頃まで搭載し続けるかについてはコメントを控えた。
サミュエルソン社長は同紙に対し、駆動技術の今後については、EUの二酸化炭素(CO2)排出量の削減値が決まっている2020年までと、新しい数値が設定されるそれ以降に分けている、と明らかにした。EUは自動車メーカーに対し、域内で販売する新車の走行1キロメートル当たりのCO2排出量を2020年から95グラム以下に抑えることを義務付けている。サミュエルソン社長は95グラムの達成は、(燃費効率の良い)ディーゼル車抜きにしては達成できない、との見解を示す。ただ、規制値が厳格になるほど、有害物質を削減するための排ガス処理装置にかかるコストが高くなるため、利益率の高い大型モデルであっても採算が合わなくなる、と説明した。
■ 19年発売の電気自動車、上級モデルを視野
サミュエルソン社長はディーゼル車に代わる今後の駆動技術として、電動化に注力する意向を示している。具体的には、ガソリン車への48ボルトシステム(マイルド・ハイブリッド技術)の採用や、プラグインハイブリッド車、純粋な電気自動車の開発に経営資源を集中する方針。
ボルボは2019年に同社初の電気自動車を市場投入する予定。当該電気自動車は、上級モデルとなる見通し。サミュエルソン社長は、米電気自動車メーカーのテスラが販売する高価格帯の電気自動車の販売が好調であることに言及し、「我々にも高品質で魅力的なデザインの(テスラのような)分野に需要があるはずだ」との見解を示した。
>>あわせて読みたい 『ボルボ・カーズ、中国の生産戦略を発表』
最新ニュース
-
- 香港
- 香港:渡航シーズン、海外でデング熱などに注意 2022年12月8日
-
- インドネシア
- インドネシア:TOD投資フォーラム 日イの事業者ら覚書 都内 2022年12月6日
-
- 香港
- 香港:小売業総売上高、10月3・9%増 2022年12月2日
この記事の提供会社
FBC Business Consulting GmbH
-
- インドネシア
- インドネシア:国内で7店舗オープン ユニクロ
-
- インドネシア
- 首都圏広域で停電 MRT、信号も停止
-
- インドネシア
- ジャカルタの大気汚染が世界最悪に、マスク着用必要なレベル
-
- シンガポール
- シンガポール国民の過半数が「新年度予算案」を支持
-
- その他ヨーロッパ
- なぜ日本では「落とし物」をしても必ず返ってくるのか? 5つの理由