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バレンツ海に人工島4島の創設案

ドミトリー・メドベージェフ首相は、バレンツ海のコラ湾に人工島を4島創設することを指示した。ロシア政府のウェブサイトで今月15日、政令が発表され、これが明らかになった。

島には、液化天然ガス(LNG)の生産および出荷、またガス田で使用する海洋機械の修理を行う、「大型海洋施設建設センター」の建物を建設する。「機械設備の稼働開始は2020年。その後、新しい工場は、液化天然ガスを最大1650万トン出荷することができるようになる」と、ロシア経済・国家行政アカデミー省エネ・エネルギー効率・環境エネルギー監査センターのレオニド・プリマク所長は話す。

このような島を創設する技術は、かなり前から世界やロシアで開発されていたと、プリマク所長。「浚渫船で砂床を沖積させ、その上にコンクリート・ブロックと砂利が重ねられ、さらにその上に砂、土、道路用アスファルトが重ねられる」

大型海洋施設建設センターの建設は、「コラ造船所」が自費で行う。これはロシアの大手独立系天然ガス生産・販売会社「ノバテク」の子会社。投資額は4億ドル強。ノバテクはこの地域で開発を実現させなければならないため、プロジェクトに関心を持っていると、エネルギー発展基金のセルゲイ・ピキン理事はロシアNOWに話す。
 
◆ 島を建設して節約
 
液化天然ガスの生産設備は大きな面積を占める極めて大きな設備だと、プリマク所長。「『シェル』などが行っているように、タンカーに載せることも可能だが、バレンツ海のガス田の使用が長期の10年単位の計画であることを考えると、やはり技術島を創設した方が良い」。このLNG生産技術は非公式の世界の標準である。プリマク所長によれば、世界のLNGのほぼすべてが、このようにして生産されているという。
 
大陸棚で有用鉱物を採掘できるインフラ、すなわち人工陸地または掘削プラットフォームが必要だと、ピキン理事。「とはいえ、場所の特殊性、氷の状態がプラットフォームの使用を著しく制限し、コストを引き上げる。島をつくるのは早くて安い」
 
ロシアのFX会社「テレトレード」の上級アナリスト、ピョートル・プシカリョフ氏も同じ見解を示す。当初、工場はコラ湾岸の村に建設される予定だったという。「だが詳細な調査により、ガス採掘の大型プラットフォームを建設し、条件的に島に該当する湾より高い盛り土から、ガス田に向けて、水中にプラットフォームを降ろした方が安いことがわかった」。 永久凍土の陸上に工場を建設するのも難しい。「永久凍土は季節によって少し溶けるため、工場の下の土地が沼になる可能性がある。この対策にはさらに費用がかかる」とプシカリョフ氏。
 

 コラ半島の環境への影響を、プリマク所長は最小の悪影響と評価する。このようなプロジェクトには、2つの主な汚染源がある。日常的および技術的排水と、炭化水素燃料の流出事故。「だが島に1万人の作業員が働くとして、すでにムルマンスクの30万人の住人とムルマンスク海洋港でかなり悪化している状況を、さらに大きく悪化させることはない」。炭化水素燃料の流出事故を、恐れる必要はないという。工場の稼働にも同じ天然ガスすなわち容易に揮発する色も臭いもないガスが使われるためである。
  
ソース:ロシアNOW/
 
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ソース:https://jp.rbth.com/business/2017/06/22/787497