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カンボジア・後発開発途上国から脱却するも、様々な問題に直面

    
8月17日にプノンペンで発表された世界銀行の体系的国別診断では、カンボジアが過去20年間で貧困削減の大幅な前進を遂げた一方、今後はこれまでの農業や低コストの労働力をベースとしで貧困率を下げていくことは難しいだろうとの見方が示されている。
  
「カンボジアが後発開発途上国(LDC)の立場から卒業していくにあたり、資金援助が徐々に減少し徳恵貿易措置にも影響が出るだろう」と報告書では述べられている。「同時に給与レベルは上昇しており、カンボジアが籾米や低価格衣料品の輸出を維持していくことはますます困難になっていくだろう。」
  
商品価格はマイナス指標を見せており、農業的な利益がますます限定されていくとも報告書では報じられている。加えてカンボジアの競争力の弱さにより、観光業や繊維産業への依存にも問題が発生する。
  
世界銀行カンボジアのシニアエコノミストであるMiguel Eduardo Sanchez氏によると、報告書はカンボジアが直面する長期的な問題を近いうちに一掃し、 持続的で包括的な成長に向けた政策を政府が制定するのを補助するためのものであるという。 
  
「カンボジアの経済成長は世界の中でも最も著しく、観光産業や繊維産業のサービスや輸出により貧困が削減されています。」と同氏は述べ、2007年には47.8%であった貧困率が2014年には13.5%に減少していることを説明した。
  
しかしながら人口の半分近くがマイナスの経済ショックに対し著しく脆弱であり、容易に貧困状態に戻ってしまうという。
「カンボジアは健康問題や気候の影響を受けやすく、その点において社会的保護を設ける必要があります。カンボジアでは治療のためにタイやベトナムに行かなければならず、医療費の自己負担が高額になっています。」
  
起業に関連する費用の引き下げや教育に対する投資、そして都市計画のしっかりとした予定表など、貧困のさらなる削減を期待できるガイドラインを世界銀行は発表した。今年世界銀行が発表した起業のしやすさに関するランキングでは、カンボジアは189カ国中180位であった。 
  
世界銀行カンボジアのInguna Dobrajaエリア統括長は、世界銀行は貧困の削減に注力する一方、投資こそが最大の影響力を持つと考えていると述べた。
「現在われわれはカンボジアとの中期のパートナーシップを検討し始めています。」「世界銀行の投資、貸与、もしくはさらなる分析作業のどれが効果を持つのか、戦略の枠組みを考えています。」
  
しかしながら、貧困削減政策の施行は政府やその他の政府間国際機関次第であると同氏は述べた。
  
最高国家経済評議会のMey Kalyan上級アドバイザーは、カンボジアは豊かになるにつれ、より激しい競争や外国支援の欠如に十分に備えなければならないと述べた。また経済成長により貧困は減ったものの、所得格差は広がっているという。
  
「経済成長により貧困率はこれまでに削減されています。しかしながらこの発展の速度により、低所得者はその恩恵をゆっくりと受け、金持ちは素早く恩恵を受けています。」と同氏は述べた。
  
 ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3001.html

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