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【専門家に聴いた】「外国人は裁判で勝てない」中国進出のリスク、知的財産搾取

 
豪デジタル戦略専門家ポール・シェトラー(Paul Shetler)氏とマルセル・シルバ(Marcelo Silva)氏は11日、デジタル・インテリジェンス情報サイト「Which-50」で中国政府による知権侵害状況について分析した文章を発表。中国は、知的財産権を侵害する搾取的な政策を行使していると警鐘を鳴らした。
 
グローバリゼーションに賛意を示す中国共産党政権だが、2人の見方によると、自国経済本位の保護主義的な姿勢があり、中国側の競合企業らは外資系企業の知的財産を容易に入手できているという。
 
中国進出の形態は「合弁」「合作」「独資」の三つの形態があり、総称して「三資企業」と呼ばれる。一部の業種は独資企業(外資100%)が認められず、「合弁・合作に限る」と規定されている。これによって、外資側の現地合弁パートナーへの技術や知的財産の移転が義務付けられている。
 
知的財産をめぐる問題により、多くの欧米企業がこの巨大な成長市場に興味を示しながらも、投資に躊躇している。一部の外国企業は中国から投資を撤収せざるを得ない。
 
専門家2人の見方では、中国側が知的財産権を入手する過程で、商業秘密の盗難やスパイ活動、模倣品、ハッカー攻撃なども広く使用されていると指摘している。
  
中国は1980年に世界知的所有権機関(WIPO)に加盟し、知的財産保護に関する国際条約を遵守することを約束しているが、実質は技術盗用が疑われる海賊版や模造品が流通しており、約束は守られていないのが現状だ。
 
米国知的財産権侵害委員会は今年2月下旬に発表したリポートで、中国による米国企業の知権侵害行為規模が最大で年間約6000億ドル(約68兆円)と推定し、中国を「世界の主要な知的財産侵害者」と指摘した。
 
CNNの報道によると、米国務省のティラーソン長官は昨年10月に行った講演で、中国は、他国に対して無責任で搾取的な経済政策を押し付けており、世界秩序を乱していると強く非難した。
 
台湾の実業家で「台湾投資中国受害者協会」代表の高為邦氏は最近、カナダのトロントで大紀元の取材に応じた。「中国でのビジネスは非常に危険で、まさに『火中の栗を拾う』である」と強く警告した。高氏によると、2014年までの過去25年で、北京にある中台の事務処理を行う国務院台湾事務局に寄せられた不服申し立ては7万件、被害申告総額は1兆台湾元(約3.7兆円)とし、合理的に法務処理されたものはほぼないと明かした。
 
「中国に公正な裁判制度は存在しない」。14年間、中国の法律事務所に勤めたカナダ人弁護士クライブ・アンスレー氏は、中国の司法制度は腐敗しており、中国共産党によってコントロールされていると大紀元の取材に述べた。氏は中国滞在中にみてきた裁判例を振り返ると、外国人が、中国の裁判所で勝つことはもはや不可能であると理解したという。
 
(翻訳編集・王君宜)
 
ソース:http://www.epochtimes.jp/2017/12/30105.html