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ベトナムのアパレル産業 自由貿易協定(EVFTA)でさらに飛躍

 
EVFTAの協議は最終段階に入り、Vuong Dinh Hue副首相によると、双方の歩み寄りにより今年中にも協定が成立すると予測されている。ベトナム繊維アパレル協会のVu Duc Giang会長は、EVFTAが成立すればベトナム製品のEUでの関税率は現行の7-17%から0になると述べた。
 
それにより、Giang会長によると、ベトナムからEUへの縫製輸出が年率7-8%で増加すると見込まれている。2017年のベトナム繊維縫製輸出は前年比10.23%増の311億6000万米ドルであった。そのうちEUへの輸出は前年比6.3%増の37億9000億米ドルを占める。
 
2018年の縫製輸出目標額の350億米ドルは自由貿易協定の成立による縫製輸出の拡大により、十分達成可能であると予測されている。加えて、EUの経済見通しが明るいこともベトナム国内の繊維・アパレル産業の発展にはプラスの要素と考えられる。
 
米国に次いで2番目に大きな輸出市場であるEUは今年、ベトナムの繊維・アパレル産業の成長に大きく寄与すると見込まれているとGiang会長は述べた。
 
Viet Dragon Securities Joint Stock Company (VDSC)は、世界経済、特にEU経済が安定していれば、2016年のような発注減に起因する問題は起こらないだろうとオンライン紙ndh.vnにコメントした。
 
VDSCはEU市場への輸出量が多くなりそうな企業として、受注が急増しているSaigon Garment Manufacturing Joint Stock Company、TNG Investment and Trading Joint Stock Company、Garment 10 Corporation、Viet Tian Garment Joint Stock Companyを挙げた。

一方、ベトナム商工会議所傘下の世界貿易機構(WTO)インテグレーションセンターのNguen Thi Thu Trang所長は、EUへの輸出に際しては国内企業は生産、パッケージングやラベリングの基準を始めとする多くの技術的障壁を取り除く必要があり、EVFTAを最大限に活用することは難しいと述べた。
 
国内企業は関税障壁を取り除くことはできても、困難な市場として知られるEUでの技術的障壁への対処は徹底した準備なしには困難だと彼女は話す。特に、国内輸出企業においては原産地証明で要求される基準への適合で困難に直面するだろう。
 
現在、ベトナムの繊維・アパレル産業の繊維原材料はEU加盟国からは輸入しておらず、そのため優遇関税の適用とならない。国内の繊維・縫製産業にとって、ベトナム産原材料の調達が次の課題となるだろうとTrang所長は述べた。
 
EVFTAを最大限に活用できれば、海外投資家を引きつけるチャンスともなりうる。
  
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3344.html