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シンガポールでビルの駐車場要件が改定 公共交通機関の利用促進を図る

 
陸運庁(LTA)によると、現行制度ではビル開発の際に整備しなければならない最少駐車スペースを規定しているが、改定制度では、公共輸送機関の便が良い立地のビルでは開発業者が整備を求められる駐車スペースは現行規則より少なくなる。
 
3月に議会で承認された改定駐車場法に基づく措置で、公共輸送機関の利用奨励が狙い。住宅以外のビルでは、LTAはオートバイ駐輪用スペースの整備も義務付ける。
 
新制度(略称RPPS)は、建造物に整備する駐車スペースの数に一定の幅を持たせたもので、中央商業地区(CBD)とマリーナ・ベイでは駐車スペースは現行規則より20~50%少なくてよい。
 
床面積10万平方メートルのマリーナ・ベイのオフィスビルの場合、現行制度では開発業者は少なくとも222台分の駐車スペースを整備しなければならないが、新制度では乗用車105~160台分の駐車スペースと、オートバイ6~10台分のスペースを整備すればよい。
 
CBDとマリーナ・ベイ以外の地域の商業ビル(小売り、飲食、ホテル用)でも、MRT駅から400メートル以内であれば最大50%、現在より駐車場を減らせる。オフィスビルの場合は20~50%減らせる。その他の地域のビルでは20%、減らせる。
 
LTAは今回5地区(マリーナ・サウス、カンポン・ブギス、ウッドランズ・ノース、ベイショア、ジュロン・レーク地域)を乗用車利用削減区に指定した。公共輸送機関に加え、代替輸送機関を充実させ、住民の乗用車利用を減らす。