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ベトナムのEコーマス市場を賑わす「偽のディスカウントセール」とは?

  
ブラック・フライデー、クリスマス、シングルズ・デイのような大規模な販売促進シーズン中の買い物需要を引き上げるために、Eコマース企業は顧客があたかも割引価格で商品を購入出来たと思えるような企みに定期的に頼っている。
 
東南アジアの大手EコマースプラットフォームのLazadaは、偽の商品取引に加え、偽の割引トリックを使用し、絶えず告発されている。
 
2年前のブラック・フライデー(2016年11月25日)に、LazadaはiPhone 7デバイスの販売において1520万ベトナムドン(660米ドル)から42%割引の宣伝をした。しかし、一部の経験豊富な消費者は、この価格は当時の市場価格よりも高く、割引はiPhone 7の導入価格の2599万ベトナムドン(1130米ドル)を指していると述べた。
 
実際、ディスカウントを非常に好む買い手をターゲットにしているEコマースプラットフォームによって、定期的にセール時期の収益を上げるために多くの消費者がディスカウントの罠に落とされている。
 
今年のEコマースプラットフォームは、昨年のシングルズ・デイの成功が再び繰り返されることを熱望していた。同年の11月11日には、最大のセール販促シーズンのために3桁の収益成長を達成した。
 
2時間以内の注文で送料込み91%割引、送料無料で95%割引、トップ200のクレイジーディール、がEコマースプラットフォームの最大販促イベントである11月11日のシングルズ・デイのスローガンである。
 
この割引プログラムの開始にあたり、Lazada、Tiki、Shopee、Sendoは、11月9日から12月中旬まで約1カ月間のセールおよび割引プログラムを実施するために小売業者およびブランドと協力した。
 
具体的には、Lazadaは110万以上の販促を含む11万枚のクーポンを発行した。Tikiはラッキーラウンドの開催、電化製品販促、100億ベトナムドン(4万3478米ドル)相当の割引コードを配布する。
 
Eコマースプラットフォームは11月11日の1週間前に販売プログラムを開始し、今回のキャンペーンでの顧客の消費行動を分析し、今年のキャンペーンの有効性を拡大した。
 
プロモーションの大部分は割引コードと魅力的な価格で提供されるが、1〜2時間しか利用できず、顧客の迅速な意思決定を促すものである。さらに、それらのプラットフォームは、Eメールやスマートフォンの通知を利用して顧客を急かし、1日を通して財布の紐を緩めようとする。
 
「最初は、元の価格の半額で一足の靴を購入するつもりだったのですが、割引プログラムが始まったので、結局合計6足の注文をしてしまいました」とダナン市のNhu Uyenさんはは「投資」紙に語った。
   
      
3桁の成長?
 
オンラインマーケティングプラットフォームのCriteoによると、昨年11月11日、Eコマース企業の売上高は前日比238%増、サイト訪問数は78%増であったという。
  
この結果は、デスクトップパソコン、スマートフォン、ノートパソコンからの7100万件の取引調査に基づいており、全プラットフォームは、何百万人もの人々を惹きつけた販促開催時間午前10時から午後9時の間に最も多くのショッピング取引をした。
 
zing.vnは顧客の趣味や買い物行動に基づく広告がEコマースプラットフォームの収益を大幅に増やしたと言うCriteoの顧客経験戦略担当ディレクターのSilvia Slow氏の言葉を引用した。
  
売上高増に加えて、販促プログラムはブランドの顧客認識を向上させるのにも役立った。
  
昨年の成功により、Eコマース企業は今年の販促に大きな期待を寄せている。
   
シングルズ・デイ販売促進キャンペーンは、9年前、Alibaba Groupの設立者である中国の億万長者であるJack Ma氏によって始められた。ブラック・フライデーに加え、シングルズ・デイは世界中の消費者の大きな関心を集めている。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3662.html