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密輸がフィリピン経済を支えている? セブ港で摘発 日本からのコンテナ内に高級車4台

  
コンテナは日本から昨年の12月19日にセブへ発送され、書類では車に使う装飾品となっていた。
   
事件は年明けの仕事始めになる1月3日に、試験中のX線透視装置を使ってコンテナを検査してたところ発覚したもので、この事件を受けてコンテナの全量X線検査を行うべきとの声が更に高まった。
  
摘発された車は何れもヨーロッパの高級車でポルシェ、ベンツ、レンジ・ローバー、アルファ・ロメオとなっている。
【写真は密輸車で人気の高いポルシェの旧型】
   
こういった高級車の密輸は従来から行われていて、昨年には業を煮やしたドゥテルテ大統領が押収したランボルギーニなどの高級車と高級バイク併せて数十台をブルトーザーで破壊したニュースが世界中に配信された。
 
高級車の密輸はシンジケートが存在していて、密輸業者と税関係官、それを結ぶフィクサーの存在が指摘されているが、一向に摘発、解明は行われていない。
  
これは税関職員が役得として密輸を見逃して金品を得るのが横行しているためで、フィリピンでは汚職三大機関として、関税局、国税局、入国管理局が挙げられている。
    
ちなみにこれら機関に勤める職員は通常の収入ではとても無理な高級車を乗り回しているとの世間の目はあり、実際これら機関に勤めると瞬く間に新車を手に入れている。
   
こういった汚職の横行する状況に、違法薬物容疑者殺害には異常な闘志を燃やすドゥテルテ大統領だが、あまりの酷さに匙を投げた状態で、トップの首を挿げ替える程度で終始している。
 
密輸車は陸運局の検査もすり抜け、正規の登録証が発行され公道を走っているが、これも陸運局の密輸車シンジケートが関与していると見られているが、摘発の手は入っていない。
 
また、これから強化されるX線検査を避けるために、設備のされていない地方の港から密輸車が入ってくることが予測されるが、取り締まり当局の腰は重い。

これは既に地方の港、特に経済特区にある港から密輸車が大量に国内に流れているためで、こういった特区誘致に関わった地元有力者や政治家が関与し、利権と化しているためである。
 
今回の密輸ではマニラ首都圏にある輸入業者が関わっていて、本来ならマニラ港を利用するはずなのに何故遠いセブ港を利用したのかと調査されているが、これも便宜を図る係官の居るセブ狙ったためで、たまたま仕事始めで運が悪く摘発されてしまったとの見方が強い。
  
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news03&config=&command=body&no=483