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中国トップのサーバーベンダー「Inspur」が3月に国内本格参入、売上高100億円目指す

  
Inspurは、8年前に国内に日本事務所を設立して活動してきた。今回、グローバルにおける同社のプレゼンスが急速に高まっていることと、AIやIoT市場が日本でも立ち上がることを商機と捉えて、法人を設立して本格的な展開を図ることになった。
 
「Inspurは日本で無名に近いブランドだが、中国では圧倒的なサーバーのシェアを持つ。法人を立ち上げることで、AIやIoTのマーケットを開拓していきたい」と王日本主席代表は意気込みを語った。
 
ガートナーによるサーバーベンダーのグローバルシェア調査では、19年第1四半期でデルが20%、HPEが15%、Inspurが8%で、HPEとInspurの差が7ポイント開いていた。しかし、第2四半期は2位のHPEが13.2%、3位のInspurが8.7%。さらに、第3四半期はHPEが12.4%、Inspurが11.7%と、その差がわずか0.7ポイント差まで詰め寄っている。22年の世界トップシェア獲得の実現に向けて鼻息が荒い。

イベントでは、Inspurグループの楊軍(Jack Yang)副総裁OBH総裁も登壇して「中国政府のクラウドソリューションベンダーとして実績がある。世界に従業員数が3万6000人、19年の売上高が約1兆8000億円、7300の特許を取得している」と世界市場での存在感をアピールした。
 
日本市場については、「ビジネス戦略の焦点は、『AI産業』『サーバーとソリューション』『SIer・ISV・リセラーなどのパートナーとの協調』の三つ。20年には、テクニカルサポートができるように保守・サポート体制も構築したい」と語った。
 
販売パートナーの代表としてセグエグループの天野信之副社長やSBクラウドの二宮暢昭副社長、NVIDIA日本の岩永秀紀パートナー事業部事業部長も登壇してInspurの日本法人設立を歓迎した。(BCN・細田 立圭志)
 
ソース:https://www.weeklybcn.com/journal/news/detail/20200117_172125.html