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中国武漢市、封鎖措置を一部解除も撤回 地方と中央の対立浮き彫りに

 
武漢市政府は、24日午前11時30分ごろ、防疫物資の輸送などの問題を解決するために、「市に入る必要のある人、車両および他の地方の住民は、関連手続きを行った後、市に入ることを許可する」と通知を発表した。また、「市から出ることに関して、生産・生活などの理由で市を離れる人や、武漢市に滞在している他の地方の住民は、市外に出ることを認める」という。
 
しかし、同日午後3時ごろ、武漢市政府は再び通知を出し、「市の交通部門が、(防疫)指揮部門の主要な幹部の同意を得ることなく発表したものだ。無効を宣告する」とした。また、「関連する人員について厳粛に処分する」とした。
 
中国共産党機関紙・人民日報系「環球時報」の胡錫進・総編集長も、武漢市について疑問を呈した。同氏は、中国版ツイッターの微博で、「1つの疑問がある。交通部門はなぜこのような度胸があるのか?彼たちは、どうして防疫指揮部門の名義を勝手に使って通知を出せたのか?」と書き込んだ。
 
同日夜、経済日報が運営する微信(ウィーチャット)のアカウント「陶然筆記」は同指示が「ある副市長」が出したものと明かし、「仕事上のミス」によるものだと述べた。さらに「武漢は防疫の要であり、『朝令暮改』があってはならない」「封鎖解除は防疫の大局から乖離している」と解除が中央の意にそぐわないことを示唆した。
 
中国人ネットユーザーは、武漢市の言動は地方政府と中央政府の深い対立を反映したとの見方を示した。
 
「地方政府(武漢市)は、意図的に新しい上司(新任湖北省トップの応勇氏など)にみそを付けさせようとしたのか」
 
「この数時間内に、市から出るべき人(高官ら)はすでに出たのではないか」
 
「地元の幹部と中央当局の幹部の仲が悪そう」
 
「地方と中央が対立している。中央政府が地方の政策をやめさせた」
 
「党の内部闘争は激しいようだ」などの書き込みがあった。
 
これまでも、武漢市と中央が互いに批判していた。武漢市の周先旺市長は1月27日、国営中央テレビ放送(CCTV)のインタビューを受けた際、初動の遅れについて中央政府からの「権限」がなければ感染状況を公開できないと明かした。
 
これに対して、党機関誌「求是」の2月15日の報道は、習近平国家主席は1月7日にも、武漢市などに感染拡大の抑制を指示したと述べ、異例とも言える中央と地方の責任の擦り付け合いが起きた。
 
弁護士:30万人が武漢を離れた
北京在住の王誓華弁護士は実名で中国のSNS微博に「この3時間で、30万人が武漢を離れた」と投稿したが、30万人という数字の根拠を示していない。また、インターネットでは、1735人が隣接の湖南省長沙市に入ったとの情報がある。これに対して、長沙市政府は微博の公式アカウントで否定した。
 
しかし、ネットユーザーは相次ぎ、知り合いが戻ってきたとの情報を投稿した。
 
「昨日、マンション住民の一家四人が戻ってきた。すでに自宅で隔離している」「湖北省の同僚が戻ってきた」「同級生一家が24日、長沙に戻ってきた」「85台の車が武漢から出てきたという通知を受けた。緊急会議が開かれた」
 
一方、2月24日午前9時の時点で、甘粛省、遼寧省、貴州省、雲南省、山西省と広東省は、新型コロナウイルスの警戒レベルを引き下げた。山西省と広東省は、「重大突発公衆衛生事件」のレベルを、特に重大であると示す「1級事件」から、「2級事件(重大)」に引き下げた。残りの4省は、「3級事件(比較的に重大)」にした。
 
各省の警戒レベル引き下げは「経済崩壊を回避したい」という党中央の意思を反映しているとみられる。中国当局の発表では、23日に21都市では感染者が増えていないという。
 
(大紀元:翻訳編集・張哲)
 
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2020/02/52121.html