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フィリピン:2021年GDP成長率 経済機関の予測を上回る

フィリピン:2021年GDP成長率 経済機関の予測を上回る

フィリピン統計庁は2021年の通年GDP(国内総生産)は5.6%と公表した。

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この数字は世界銀行の4.3%、IMF(国際通貨基金)の3.2%、ADB(アジア開発銀行)の5.1%の予測値を何れも上回るもので、フィリピン経済が回復していることを示している。

 
特に2021年第4四半期(10月~12月)の成長率は7.7%を記録し、通年のGDPを引き上げたことが大きいと分析されている。

 
産業別に見ると成長を牽引したのは製造業(8.6%増)、建設業(9.8%増)、卸・小売りと自動車整備業(4.3%増)の三分野となっている。

 
産業構造の三大分類で見ると、農林水産業などの第一次産業は慢性的に振るわなくマイナス0.3%であったが、製造、建設などの第二次産業が8.2%増、金融・卸・小売業などの第三次産業が5.3%増となった。

 
こういった経済の回復を示すように2021年の貿易総額は1924億ドル、前年実績比24.1%増を記録し、コロナ禍に陥る2019年の1825億ドルを超えたことが明らかになった。

 
しかし、貿易収支赤字幅は膨らみ2018年に記録した435億ドルに近い431億ドルとなり3年ぶりの高水準となった。

 
その内訳は輸出額が前年比14.5%増の746億ドルであったのに対して、輸入額は前年比31.1%増の1178億ドルまで拡大した。

 
輸出品目最多は電子部品・機器が11.9%増の425億ドルで、輸出国では輸出全体の15.9%を占めるアメリカが1位で輸出額は118億ドル、輸入国では全体の22.7%を占める中国が1位の268億ドルとなり、米中の天秤の上に乗っているフィリピン経済構造が垣間見える。

 
2021年のGDP数値からフィリピン経済の回復が取り沙汰されているが、民間の投資機関であるゴールドマンサックスは1月の報告書でアジア地域のGDPについて触れ、2022年度のGDP成長予測値を従来の7.3%から7.1%に引き下げた。

 
これはフィリピンのコロナ感染が終息には遠く経済活動に支障を来しているとの判断からだが、アセアン加盟国のマレイシア(6.5%)、インドネシア(5.1%)、シンガポール(5%)、タイ(3.4%)などよりは成長率は高いと見ている。

 
なお、同報告書ではヴェトナム(9.5%)、インド(9%)の二国が高い成長率を記録すると予測されている。

ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=426

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