2015年9月8日

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タイも高齢化社会へ突入、シニアビジネスが熱い

タイも高齢化社会へ突入、シニアビジネスが熱い

<タイが高齢社会へ突入。スマホ愛用者を狙ったビジネスが急増。健康商品、タンブンツアー、意外に人気のない介護施設>

タイも高齢社会に突入した。

タイ情報通信技術省統計局の調査によると、2014年の高齢者(60歳以上)比率は14.9%で、人口6500万人のうち約1000万人が高齢者となった。推計では、高齢者数は2030年に1760万人、40年には2050万人に達すると予想され、すでにタイは高齢社会に足を踏み入れている。

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だとすれば、高齢社会の先輩“日本”同様に、シニア(高齢者)ビジネスの門戸が開かれることは言うまでもない。すでに多くのマーケティング会社が、シニア市場の調査を進めている。電子商取引開発庁によれば、スマートフォン(スマホ)を使ったシニアビジネスが人気だ。現在、51歳以上のスマホによるインターネット利用は平均4.6時間と若年層に比べ短いものの、その伸び率は高い。最も人気のアプリケーションは「LINE」で、見やすさからか、多くの人が画面の大きいスマホかタブレット端末を活用する。
 
同庁のスランカナー長官は「若年層が両親と連絡を取るために、親に(操作を)教えて普及した」と話す。もともと所得があり、クレジットカード所持率も高い世代である。外出せずに、自宅に居ながらにして購入できる点から、オンラインショッピングにハマるシニア層が急増。いまでは、シニアを狙った健康、旅行、仏教をキーワードとした関連商品を取り扱うメーカーやTV番組が溢れ、続々と参入しているという。
 
ある美容メーカーは、シニア層向け高級洗髪剤を開発。また、某旅行代理店では、“タンブンツアー”と称して、仏教に関連深いインド、ネパール、ミャンマー、スリランカといった国の寺院巡りを企画する。さらに、健康志向者に向けた、国内有名スパを体験するツアーなども人気だ。
 
一方で、苦戦しているのが介護施設ビジネス。意外だが、タイでは、子どもが老人の面倒を見るという風習が根強く、親を介護施設に預ける人が少ない。逆に、一年中温暖な気候で、先進国に比べ物価水準も低いタイは、外国人の入居希望者が後を絶たないというのも興味深い。
 
近い将来、「百花繚乱!花盛りシニア・ビジネス」なんて見出しの“トピック・オブ・タイランド” を書く日も近い?

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