2016年10月11日

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2016年、フィリピン大統領・ドゥテルテ氏の過激発言トップ20

2016年、フィリピン大統領・ドゥテルテ氏の過激発言トップ20

アメリカのオバマ大統領への暴言で記憶に新しいフィリピンのドゥテルテ大統領ではあるが、フィリピン国内ではコンスタントに更なる過激発言を繰り出している。今回はフィリピン国内でのインパクト度をベースに、2016年上半期の過激発言をトップ20としてまとめさせていただいた。過激な発言を繰り返す中で、なぜフィリピン国内でドゥテルテ氏にこれほど人気が集まるのかということを紐解いていきたい。

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◆ 第20位「やつはただの野良犬だな」
選挙キャンペーン終盤に、「ドゥテルテがBPI銀行に隠し口座を持っている」と上院議員が発言したことに関して、2016年5月3日、カガヤン・デ・オロ市でのインタビューにて同上院議員を非難し、「やつはただの野良犬だ」と発言した。
 
◆ 第19位「謝罪などするか、くそったれ」
2016年1月2日、ダバオ市の記者会見における発言。大統領選挙中のドゥテルテ氏が「腐敗したジャーナリストは殺されるべき」との発言をしたことについて、フィリピンジャーナリスト協会が謝罪を求めた際に出た発言がこちら。ちなみにドゥテルテ氏がそもそも指摘したのは、ジャーナリストの一部に賄賂を受取りネガティブキャンペーンを扇動したり、虚偽の記事を書いたりするものがいるという状況に関してであった。
 
◆ 第18位「ヤツラを撃て」
もうほとんど映画のタイトルのような発言だが、これは2016年8月1日大統領府での記者会見における一言である。この時同大統領は、ドラッグ犯罪者に関して、少しでも抵抗する素振りを見せた場合は躊躇せず射殺せよとの指示を出した。これはテレビで全国中継されており、この時同時に、ドラッグ犯罪に関わるとされる官僚たちの名前を発表した。この「ヤツラ」には無論それら官僚も含まれている。
 
◆ 第17位「麻薬王達はマジでぶっ殺す。骨も残らないと思え」
2016年9月19日ダバオ市での記者会見における発言。市長時代にドゥテルテ氏に雇われていた殺し屋だと名乗る男が現れ、ドゥテルテ氏が犯罪を行っているとの発言をしたことに関して、ドゥテルテ氏は同記者会見でそれらの発言を否定。また麻薬犯罪の撲滅を宣言し、麻薬王の抹殺を行うと発言した。
 
◆ 第16位「俺が地獄へ落ちるとき、全ての犯罪者を道連れにする」
2016年8月21日、ダバオ市で開かれた記者会見における発言。大統領選挙中に約束したことは必ず果たすという発言とともに、大統領になった今後も姿勢を崩さず、麻薬犯罪者と闘うと宣言した。この発言はネットでも話題になり、ドゥテルテ人気に拍車をかけることとなった。支持率は91%まで上昇した。
 
◆ 第15位「バイオット!」
こちらは大統領選挙のキャンペーン中、2016年4月5日ダバオ市での発言である。「バイオット」とはダバオ市やセブ市で使われるビサヤ語で、男性の同性愛者を揶揄するスラングだ。マニラではタガログ語が多く用いられるが、ドゥテルテ氏はビサヤ語を好む。キャンペーン中敵対候補のロハス氏から「犯罪者の撲滅をすると言っているが、そんなにすぐにできるわけでなく、都合のいいことを並べ立てているだけ」と非難されたことに関して、「バイオット! お前らはバイオットだから言ったことを実行できないだけだ」と一蹴した。ドゥテルテ氏は有言実行していくことで、大統領就任後に自らが「バイオット」でなかったことが証明されることとなった。
 
◆ 第14位「ロハスは割礼済みであることを証明すべきだ」
2016年2月12日、ニノイ・アキノ国際空港にて、この発言は大統領選挙のキャンペーン中に敵対候補のロハス氏が「(ドゥテルテ氏は高齢なので)健康であることを証明するために医療証明書を公示すべきだ」との発言をした際に、「割礼しているかどうかの記載のある医療証明書を、お前も出すなら俺も同じものを出してやろう」と発言した。結局医療証明書がロハス氏から提出されることはなかった。前述のバイオット発言と連動しており、ドゥテルテ氏には口喧嘩では勝てないことが見て取れる。
 
◆ 第13位「地獄へ落ちろ、または天国とか他のどこかへ行ってくれ」
大統領就任後の2016年6月25日セブ市にて、ドゥテルテ大統領は1万人の観衆の前で、ドラッグ犯罪者に対する対策を42分間に渡ってスピーチした。その際、ドラッグ犯罪者に対して「フィリピンにはドラッグを扱う人間は要らない。地獄へ落ちろ、または天国とかどこか他へ行ってくれ」という主旨の発言があった。
 
◆ 第12位「お前らサノバ◯ッチには屈辱を与えてやる」
ドゥテルテ大統領はまた、セブ市での同スピーチにて、内務省と関税局の腐敗と怠慢な仕事ぶりにも触れ、職員対しての警告として、この発言があった。
 
◆ 第11位「やつらの前で八つ裂きにしてみせてやってもいい」
大統領選挙キャンペーン終盤のマニラにて、2016年5月7日、人権保護団体などからの非難に関して、「犯罪者は(非難をしている)人権保護団体の目の前で八つ裂きにしてみせてやる」と発言した。これにより、人権団体からの批判は更に強くなったが、選挙にはさほど影響がなかったとされる。
 
◆ 第10位「全員ぶっ殺せば問題はなくなる」
2016年4月20日、マカティ市ビジネスクラブフォーラムにて、警察や軍人の生命が犯罪者の抵抗により脅かされるなら、殺しても構わないと述べ、さらに「全員殺せば問題はなくなる」と発言した。
 
◆ 第9位「撃てばメダルをあげるよ」
2016年6月4日、ダバオ市にてドゥテルテ候補の大統領祝勝パーティーが行われ、その場で、「もしドラッグ犯罪者が銃かナイフを持って一般市民の生命を脅かした場合は撃つべきである」と述べ、さらに「撃てばメダルをあげるよ」と発言した。
 
◆ 第8位「ヤツラが銃を抜いたら殺れ。抜かなくても殺れ、糞どもは終わりだ」
2016年9月20日コンポステラ・バレー州マワブの陸軍基地にて、ドゥテルテ大統領は、軍人が職務を全うしようとする限りサポートすると約束した際の発言。これまでと異なり、「抜かなくても」撃て、という発言であったため社会的にもインパクト大。
 
◆ 第7位「お前ら全員マニラ湾へ沈めて、魚を太らせてやる」
2016年5月7日、選挙キャンペーン最終日の首都マニラにおける発言。犯罪者がフィリピンから出ていかないのであれば、全員殺してマニラ湾に沈め、魚の餌にすると発言。選挙ラリー最後の過激発言となった。
 
◆ 第6位「そのほうが思いやりがあると思うので、犯罪者達は自警団に撃ってもらいたい」
2016年5月16日に行われた記者会見において、大統領当選確実となったドゥテルテ氏は下院に死刑制度を提案したいと述べた。その際、「そのほうが思いやりがあると思うので、犯罪者達は自警団に撃ってもらいたいが、重犯罪者は二度吊るさられるべきだ」と述べた。さらに「(重犯罪者は)絞首刑にされたあとそのまま放置され、首から胴体が切り離されたら2度めの祝賀会が開いてやる。俺はそれほど激怒している」と述べた。
 
◆ 第5位「もう一度、繰り返します。ファッ◯・ユー」
2016年9月20日ダバオ市のカンファレンスにて。欧州議会がフィリピンに対して、超法規殺人に関して、人権侵害に注視すべきであると警告を行ったが、ドゥテルテ大統領は「欧州連合の非難を読んだが、俺はヤツラにファッ◯・ユーと言っている。イギリス、フランスは自国の歴史書を読めば俺には何も言えないはずだ。もう一度繰り返します、ファッ◯・ユー」と述べた。
 
◆ 第4位「役立たずの国連からは脱退する」
2016年9月5日のダバオ国際空港での記者会見にて、超法規殺人に関して、国連が非難したことに対し、国連から脱退すると述べた。これに関しては日本のメディアも周知の通りである。これに関してはもちろん、サノバ◯ッチ、クソ、などの発言も合わせて使用している。
 
◆ 第3位「生きたまま皮を剥いでやる」
2016年9月30日に大統領府マラカニアン宮殿にて、記者会見を行った。ドゥテルテ大統領はドラッグ犯罪者の次は腐敗した政府官僚を粛清すると発言してきたが、ここにきて、「腐敗した政府官僚に対して思い切った行為を行う意向がある」と述べ、「今すぐ間違った行為をやめなければ生きたまま皮を剥いでやる」と発言した。
 
◆ 第2位「くそったれ。ののしってやる」
言わずもがな、オバマ大統領に向けられたと「される」発言だが、実際は違う。実際は質問をした記者に対して発言しており、オバマ大統領にではない。ちなみにタガログ語での全文を追いかけると「サノバ◯ッチ。お前が会議でこの質問をしたらののしってやる」であり、オバマ大統領に向けられた発言としているのは、マスコミの情報操作であろう。しかし、国際的なインパクトが大きく、フィリピンでも大々的に報じられたため、2位とした。
 
◆ 第1位「ローマ法王、サノバ◯ッチ、家へ帰ってくれ」
ドゥテルテ氏が大統領選挙に正式に立候補し、マニラを訪れた際、同時期にヴァチカンからローマ法王が訪問していた。その為、マニラは交通網がパニックとなり、ドゥテルテ氏は5時間も渋滞で足止めをされ、トイレにも行けず漏らしそうになったと述べたが、そのときの発言。これは実際は昨年11月30日のマニラでの発言だが、カトリック国であるフィリピンとしてはインパクトが大きすぎたため、超法規的に独断で2016年の1位とさせていただいた。政治的には、マイノリティーのイスラム教徒向けのパフォーマンスであったと判断されている。
 
さて、以上ドゥテルテ大統領の過激発言をまとめたが、ここから垣間見られるのはやはりドゥテルテ氏の有言実行力である。そして、言い方には問題があるが、一貫している志だ。選挙前に公言した通りのことを実行しているので、選挙で選んだ国民であればもはや誰も文句は言えまい。ちなみに2016年8月末時点でのフィリピンの大統領国内支持率は91%であったが、選挙での得票率は39%であった。この大統領の動きを考慮した場合、今後のフィリピン経済、ビジネスチャンスをどう見るべきなのか。日本や海外のメディアの報道だけを鵜呑みにすべきではないのではない。そう断言したい。

 
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