2017年6月29日

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トランプ氏がTPPを離脱しようともベトナムには影響なし!?

トランプ氏がTPPを離脱しようともベトナムには影響なし!?

ベトナム北部首都ハノイの工場では、アメリカのJ C Penney向けにデザインされたVanHeusenのドレスシャツが、綺麗に折りたたまれて45秒ごとに生産されていく。
その隣にあるサッカー場40個分の広さの水田では、香港をベースとするTALグループが、シャツの原料の国内生産を目的とした3万2000米ドル規模の繊維工場の開発を進めている。
ベトナムに多大な恩恵をもたらすと考えられていた、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からアメリカ大統領ドナルド・トランプ氏が離脱を表明したことによる投資計画への影響は、ベトナムのその他地域と同様、ここでもまったく見られない。

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実際、2017年1月〜5月の外国直接投資額は61億5000万米ドルと、昨年同時期と比較して6%増加している。
外国企業にとって、安い労働コストは明らかな誘因である。TALの最高経営責任者Roger Lee氏によると、ベトナムは中間管理、労働倫理、政策の面においても評価が高いという。
TPP協定によるアメリカの輸入関税の撤廃はプラスにはなったであろうが、トランプ大統領が就任直後に協定からの離脱を表明した後も、投資計画を再考することはなかったとLee氏は述べた。
 
「ベトナムはとても魅力的な価値を提供しています。」
TALがコストを理由に先日工場を閉鎖した、中国における繊維労働者の賃金が月間700米ドルであるのに対し、ベトナムは250米ドルである。
 
最大30%の関税の撤廃は特に繊維企業に対するメリットが大きく、10年間でベトナムの輸出額は28%、国内総生産は11%増加すると予想されていた。
他の繊維企業も、協定が中止となったことにくじけてはいない。Lawsgroupの最高責任者Bosco Law氏はロイターに対し、1万人の労働者を擁する3工場を拡大する計画を立てていることを明かした。
 
生産雇用をアメリカに取り戻そうとするトランプ氏の「アメリカファースト」の結果、昨年6番目に大きかったベトナムの対アメリカ貿易黒字には厳しい視線が注がれているが、投資に対する影響は出ていない。
「TPP中止後もアメリカのメーカー数社が我々に対しコンタクトをとってきており、中国の生産拠点の一部を移行しようと言う計画に向けて動いています。」と投資コンサルティング会社Dezan Shira and Associatesのシニア・アソシエイトであるOscar Mussons氏は述べた。
 

中国より安価
 
中国での生産コストが上昇し、中国自体がベトナムの三大投資国となったことにより、ベトナムは大きな成功を収めている。
TPP協定はアメリカやその他市場をベースとするメーカーへのアクセスをさらに広げたであろうが、同時に食品輸入市場の開放から労働権利の強化まで、全てを改革する必要が生じたであろう。
 
計画投資省のNguyen Chi Dung大臣はロイターに対し、TPPの下の公約は経済の強化やEUなどその他の貿易協定のためにも果たす予定であると語った。TPPの残り11カ国でもまた、協定の発効を目指している。
 
ベトナムの5年間の外国直接投資の目標額は年間100億米ドルであったが、対象となる投資の種類が変わったことにより、2016年だけでも160億米ドル近くになっている。
「以前は量にフォーカスしていましたが、今では質に変更しています。より高いテクノロジー、より高い付加価値、そしてエネルギーの使用量削減、原材料の使用量削減、安い労働力の低減です。」とDung氏は述べた。
 
ベトナムには高いスキルを持った労働力がなく、これが大きな課題となる。高等教育を受ける割合は中国の方が30%高く、韓国では3倍以上も高い。
「ベトナムは依然として魅力的な国ではありますが、付加価値をつけるには労働者のスキルが足りず、投資はそれほど伸びないかもしれません。企業はコストの削減ばかりにとらわれており、十分なトレーニングを行ってきてはいないのです。」とMussons氏は述べた。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2922.html
 
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