2019年10月17日

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インドネシア:パラパ・リング完成へ 地域間格差を縮小  国内全土に通信網

インドネシア:パラパ・リング完成へ 地域間格差を縮小  国内全土に通信網

ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は14日、国内全土に敷設してきた光ファイバーを用いた高速通信網「パラパ・リング」の運用を、全国で正式に開始すると発表した。島しょ部でのインターネット環境を進歩させ、都市部との格差を縮小させることが目的。現政権は通信インフラ整備の目玉として進めてきた事業が、目標通り年内に完成したことを成果としたい考えだ。

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パラパ・リングは、情報通信省を中心に進められてきた、光ファイバーネットワークの開発プロジェクト。名称は一元的なテレビ放送を実現した通信衛星「パラパA1」に由来する。
 
海底ケーブル約3万5千キロと、陸上ケーブル2万2千キロを34州514県・市に敷設する。
 
パラパ・リングはユドヨノ政権期に始動し、官民連携(PPP)事業として進められてきた。12年までに全体の8割以上を占める4万8千キロ分の敷設が完了した。
  
ジョコウィ政権発足後の2015年に国内を西部、中部、東部の3つの地域に分け、翌年にかけて第2期工事を本格的に始めた。
  
大統領が施政方針に従って策定する、15〜19年の国家中期開発計画(RPJMN)の一環として位置づけられ、その実現が地域間格差を縮小する大きな要因になるとされてきた。
  
ことし1月までに西部と中部が完成した後、東ヌサトゥンガラ、マルク、西パプア、パプア各州を抱える東部地域での整備に時間を要していた。
  
ことし8月、東部部分の敷設がほぼ完成。3つの地域のネットワークが統合される。地元メディアによると、12月に完全に完成する。
  
政権はパラパ・リングの完成が、経済活動の効率性向上や公平なビジネス機会の実現、電子商取引(EC)のさらなる発展を促すとしている。
  
事業に携わった国営企業幹部によると、発電所建設や工業の発展など、政権発足当初の主要な目玉政策が未達成に終わっている政権としては、前政権が成し遂げられなかったパラパ・リング完成を、成果としてアピールしたい考えがあるという。
 
ジョコウィ大統領は14日に中央ジャカルタのイスタナ(大統領宮殿)で行われた完成式典で、パラパ・リングを経由して東部地域の自治体幹部とビデオ会議を実施し、完成を祝福した。

(小山倫、平野慧)
 
ソース:https://www.jakartashimbun.com/free/detail/49797.html

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