2020年7月31日

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アメリカ:米農務当局が警告「中国からのあやしい種」侵略種や病原菌、虫害の恐れ

アメリカ:米農務当局が警告「中国からのあやしい種」侵略種や病原菌、虫害の恐れ

最近、米国のいくつかの州の住民の多くが、中国産と疑われる不審な種子の入った小包を受け取った。 農務局の関係者は、これらの外来種は農業、環境、生態学的安全性を損なう可能性があり、受給者は処分のために種子を返送するか廃棄するなどして、許可なく植えないように警告した。

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ここ1、2週間で、バージニア州、ユタ州、ルイジアナ州、テキサス州の住民が、自宅や郵便受けに不審な種のパッケージを受け取ったと通報している。 住民たちは種子を通販で購入していない。ほとんどの小包の説明書きには、「イヤリング」「宝石類」で、中国語が印刷されている。「中国郵政」と書かれているものもあることから、中国から輸出されたものである可能性が高いという。
 
各州の住民が受け取った種子には様々な形や大きさのものがあり、農務省の担当者によると、どのような植物の種かはまだわかっていない。
 
ワシントンD.C.の郊外に位置するバージニア州は、住民が不審な種を受け取った最初の州のひとつ。 バージニア州農業消費者サービス局はこのほど、「バージニア州の住民の中には、中国産と思われる種子が入った小包を受け取った」といの声明を発表した。
 
バージニア州農業・消費者サービス局広報担当マイケル・ウォレス氏はボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対して、未知の出所からの種子は未知の植物であり、「侵略的な植物種が送られてきた可能性がある」と語った。
 
「外来種は環境にダメージを与え、在来種の植物や昆虫を排除したり破壊したりして、農作物にも深刻な被害を与える可能性がある」とウォレス氏は付け加えた。侵略的な種の侵入を防ぐため、パッケージも開けず、植えたりせず、最寄りの州農業部に連絡するよう通知している。
 
アイオワ州中西部の歴史的な大豆農家デイビッド・ミラー氏はVOAの取材に応じた。「通関を経ていない不審な種子を受け取った場合、地元の農務省事務所か、最寄りの動植物安全・害虫駆除担当官に連絡するべきだ」と語った。「何の植物なのか、誰が送ってきたのか、種には病気や虫が含まれているかもしれない」と付け加えた。
 
テキサス州の住民にも同様の不審な種のパッケージが届いている。 州の農業委員会のシド・ミラー氏は、「問題を真剣に受け止めるよう人々に連絡している」とした。「侵略的な植物種は小さいが、テキサスの農業を破壊する可能性もある 」と声明を発表した。
 
ルイジアナ州南部の米農林省は、同州セントローズの住民から、中国産と疑われる未確認種子の報告を受けている。
 
ルイジアナ州農林庁長官のマイク・ストレイン博士(DVM)はVOAに対し、パッケージに入っていた種子の種類を特定できておらず、州の農業や環境への影響と合わせて調査を行なっているとした。
 
博士は、米国に自生していない種子を植えると、環境に害を及ぼす可能性のある種の侵入を許しかねないとして、すべての住民が注意するよう呼びかけている。種子によっては、病原体の蔓延も考えられるとした。
 
ニューヨーク・タイムズ紙は7月28日、少なくとも27州の当局者が、中国産と疑われる正体不明の種子の小包が届いた通報するよう住民に通知している。また、当局は種子が侵略的なものか、有害な可能性があると警告していると報じた。
 
ペンシルバニア州立大学の植物病理学と環境微生物学の教授であるキャロリー・ブル氏は、未知の性質の種子を植えることは環境的に有害であるとコメントしている。「これらの種子が病原体を運んだり、虫の卵が潜んでいる可能性がある」と述べた。
 
米国では種子の輸入が厳しく規制されており、米国農務省の動植物保護検疫機関(APHIS)が植物や種子の輸入を規制している。 米国農務省の動植物衛生検査局(APHIS)のスポークスマンであるセシリア・セカイラ氏は、米国農務省が米国税関国境警備局や州の農業部門と協力して、各州の住民が受け取った種の出所や、種類の不明な種子の流通などを調査しているとメディアに語った。
 
英メディアは最近、数百人のイギリスの庭師もまた、起源不明の中国の種子の小包を受け取ったと報じた。
 
台湾でも最近、中国上海から混合培養土の小包を受け取ったと現地メディアが伝えている。台湾の国防検査局は28日、その小包を処分したと発表した。
 
中国外交部の王文斌報道官は28日、一連の米国に到着した「中国郵政」の小包に関する報道について、中国側の関与を否定した。報道官は、中国郵政部に確認したところ、郵便物に使用された素材は偽装されたもので、レイアウトや情報には誤りが多いという。また、中国郵政部は、米国郵政公社に連絡して、中国側で調査を行うために疑わしい郵便物を中国に返送するよう要請している。
 
州の住民がどのような種類の種子を受け取っているのか、まだわかっていない。しかし、侵略的な種が米国の経済、農業、生態系の安全保障に脅威を与えた事例が過去には発生している。国立科学アカデミー紀要に発表された国際研究者グループによる2016年の研究では、侵略的な種は、世界の農業に数十億ドルの損失をもたらすとの報告がある。
 
(大紀元:翻訳編集・佐渡道世)
 
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2020/07/60180.html

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