2021年7月20日

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フィリピン:第3セブ-マクタン大橋 2022年に完成へ

フィリピン:第3セブ-マクタン大橋 2022年に完成へ

フィリピンのセブ島と国際空港のあるマクタン島間には現在2つの橋が架かっていて、最初の橋は1973年、2番目の橋は1999年に完成したが、両方とも日本のODAが使われている。

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この2本の橋も慢性的な交通渋滞に陥っていて、それを解消するために第3の橋を造るプロジェクトが総工費300億ペソ(約650億円)で2017年3月から始まった。

 
同橋は先の2つの橋と違ってマニラ首都圏で高速道路建設、運営を行っているMetro Pacific Tollways Development Corp. (MPTDC)が主体に設立したCebu-Cordova Link Expressway Corporation(CCLEX)が建設、運営を行う有料橋となる。

 
セブ側の起点は日本のODAで埋め立てた地域に進出しているSMシーサイド近くからで、高架橋と堤防の上を走り、マクタン島コルドヴァ町に接続している。

 
全長は8500m、全幅27m、片側2車線、大型船が橋の下を通るために海面から51mの高さに造られている。

 
同橋の開通は2021年4月の予定であったがコロナの影響もあって遅れていたが、このほど同社から現在の進捗率は80%に達し、開通は2022年2月から3月になる見通しが発表された。

 
同プロジェクトはドゥテルテ政権が推進する大型案件の一つで、大統領の任期の切れる2022年6月までに何が何でも完成させて開通式典にドゥテルテを呼ぶ予定で、これ以上の遅延は許されていない。

 
1999年完成の第2マクタン大橋でも、当時の大統領エストラダが得意満面で渡り初めをしたが、その後弾劾を受けて大統領職を追われたのはセブの人間にとって記憶に新しいが、ドゥテルテの場合は任期切れ直前でありそういうことなさそうである。

 
同橋はセブの南部方面からマクタン島へ入る場合は渋滞地獄のセブ市内を通らずかなり有効であるが、マクタン島のコルドヴァ町に入ってからは既存の道路に無理に接続する形になっている。

 
そのためボトル・ネック状態となり、同町内からマクタン市街地までの渋滞は今から予想され、コルドヴァ町からマクタン-セブ国際空港までの専用道路の延長が望まれている。

 
なお、第4マクタン大橋の計画が既に日本の国際協力機構(JICA)によって提案されていて、こちらは第3大橋と反対側の第2マクタン大橋の並びに計画され、2020年6月に日本とフィリピン間で円借款の調印が行われている。

 
第4大橋のマクタン側は現在の第1経済加工区近くから海峡を渡って、セブ島側の海岸沿いに専用道路を新たに付けてセブ市に繋げる借款額1192億円のかなり大掛かりなプロジェクトになっている。

 
2021年8月から工事に入り、開通予定は2028年1月を予定しているが、観光地とはいえマクタン島に4本の橋が必要なのかという議論もあって、ばらばらと無計画に架橋するから渋滞を招いていると指摘され、もっと橋を必要としている島、地域にこの予算を注ぎ込むべきという声も多い。

 
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=419

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