2017年2月15日

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フィリピンの環境破壊の鉱山に対する操業停止問題、ドゥテルテ大統領が追認

フィリピンの環境破壊の鉱山に対する操業停止問題、ドゥテルテ大統領が追認

フィリピンの環境天然資源省(Department of Environment and Natural Resources =DENR)長官が、環境を破壊しているとして、国内28社の鉱山会社に対して操業中止や一時停止を命じている問題で、ドゥテルテ大統領は12日、ミンダナオ島北端のスリガオで起きた地震被害状況視察後に『DENR長官の判断は正しい』と表明した

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これまで長官の判断は地元自治体や地元選出議員は利権を失うと猛反発し、鉱山を統括する政府機関の鉱山業調整委員会=MICC)も長官の措置に不同意を示していたが、大統領の今回の言及によって環境破壊をしている鉱山企業の操業中止の流れが加速された。
 
地震の起きたミンダナオ島北スリガオ州には28社の内、7社が操業していて、これは国内の州別では最多となっている。なお、セブ州にも今回の措置を受けた鉱山会社が1社ある。
 
今回、ドゥテルテは現地入りして鉱山会社のある地域の荒廃した様子を見て、見解を表明しているため、この流れは覆られないのではと見られている。
 
また、問題となっている鉱山会社による莫大な賄賂が長官に持ちかけられたことから、ドゥテルテは『政府関係者へのいかなる贈賄も許さない』と改めて言明し、これら鉱山会社を牽制した。
 
仮に28社の鉱山会社が操業中止、停止に追い込まれた場合、財務省は28社のある国内10州の自治体が影響を受け、その経済損失は年間6億5千万ペソ(約14億円)になると見ている。
 
また、この措置によって職を失う労働者に対してドゥテルテは『ゴムやコーヒーなど環境破壊の少ない事業を起こし、それら労働者を救済したらどうか』と代替案を述べている。
 
こういった流れに対して問題の鉱山会社、自治体、地元選出議員などは従来の癒着ぶりを示すように巻き返しを画策していて、長官命令に対する裁判での差し止め、あるいは政府機関の公聴会などで決定を覆すなどを目論んでいる。
 
こういった問題が持ち上がったのは野放図な鉱山開発事業が、フィリピン国内で行われていたことで、『金より環境保護』流れの中、歴代の監督官庁の責任を問う声も高い。
 
【写真はセブ島中部にある日系の露天掘り鉱山事業の様子。この会社は今回の28社には含まれていない】
 
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=403

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