2017年4月6日

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ロシア大手銀行「ズベルバンク」、ウクライナから撤退

ロシア大手銀行「ズベルバンク」、ウクライナから撤退

ロシア最大手銀行の国営ズベルバンクは3月27日、ウクライナ事業を売却し、同国から撤退することを明らかにした。同事業はロシアの富豪ミハイル・グツェリエフ氏の息子で英国籍のサイード氏が率いる企業連合が買収する。取引額は明らかにされていない。

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企業連合にはラトビアのノルヴィクバンク、ベラルーシの民間企業などが参加している。ウクライナとラトビアなどの政府当局の承認を得た後、今年上半期までに取引が完了する見通し。
  
ウクライナでは東部の分離独立派が発行する身分証明書をロシアが公的に承認したことに対抗し、中央銀行が15日、ロシアの国営銀行の支店に対し制裁措置を導入していた。一部ではウクライナ市民の過激派がバリケードを築くなどしてズベルバンクの支店を封鎖、正常な営業を行うことが困難になっていた。
  
ロシア第2位行の国営VTBも制裁の影響を受けており、ウクライナ事業の売却に動いている。同社のコスティン社長は28日、資産の接収を受け入れると述べた。
  
一方ロシア大統領府のペスコフ報道官は同日、「ウクライナの投資に対する信頼性はゼロになった」と述べた。
  
ズベルバンクはウクライナでは資産規模で同国4位、472億フリヴニャ(約16億200万ユーロ)の資産を持つ。150以上の支店を開設し、顧客の数は100万人近くに上る。VTBは同国に206億フリヴニャ(6億9,900万ユーロ)の資産を持つ。
  
現在ウクライナではズベルバンク系列の2行を含め7つのロシアの銀行が営業している。中央銀行のゴンタレヴァ総裁が1月末に現地紙『ノーヴォエ・ヴレーミャ』に対し明らかにしたところによると、ウクライナの銀行市場におけるロシアの銀行のシェアは過去数年で15%から8%に低下していた。同総裁はその理由について紛争の続く東部のドネツク州とルガンスク州で活発に事業を行っていることを挙げた。(1UAH=4.13JPY)
 
ソース:http://fbc.de/ost/ost32799/
 
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