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カンボジアにて機動隊・警備員がメーデーの行進を阻止

カンボジアにて機動隊・警備員がメーデーの行進を阻止

プノンペン中央部で1日、2000人規模の労働者達によるメーデーの集会があり、賃金の引き上げや組合つぶしの阻止などを含む要求一覧を持って国会を行進しようとしたが、バリケードや機動隊によって阻止された。

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集会を計画した組合は当初、交通渋滞を理由に行進を中止する様勧告していた市役所を無視し、遠く離れたワットプノン近くから行進を始める計画を立てていた。朝には、行進の阻止を見込んで多数の警察や区域警備員がワットプノンやカンボジア開発評議会事務所近辺の川沿いに集合した。
 
しかしながら昨年と同様、組合はメンバーや支持者達をロシア大使館周辺に内密に集め、国会により近い場所に配備した。ところがさらに多くの機動隊や警備員もそこに集まり、新ルートをブロックし解散するよう命令を出した。
 
朝8時から2時間の行き詰まりの後、適正賃金から妊婦支援まで、あらゆる労働者権利の垂れ幕を振りかざした群衆に押し寄せるように、機動隊が速やかにフォーメーションを組んだ。
しかしながら、両サイドで幾分か交渉を行った後に警察は後退し、国会の視界内であるオーストラリア大使館まで数百メートルの行進を許し、そこを最後に更新は強制終了させられた。
 
「当局と衝突したくはありませんが、(行進は)私たちの権利です。」と組合長のAth Thorn氏は平トラックの荷台から群集に向けて語りかけた。
「自由や、適切な最低賃金、より良い職場環境を達成するために、我々が抱える問題や政府の間違った考えに関するメッセージを送りたいのです。」
 
繊維労働者の月間最低賃金153米ドルを207米ドルへ引き上げ;公務員の月間最低賃金を一律250米ドルに;2014年1月に開かれ、暴力化した繊維労働者の抗議運動に対してThorn氏を含む複数の労働組合リーダーに対し課せられた罰金の撤回;政略的と広く見られる贈賄事件で、1年前に逮捕された現・前人権運動家の釈放などが彼らの19の嘆願書に含まれている。
 
また労働組合法が制定されてから一年が経つが、抗議がしにくいよう編成されていると物議を醸す者もおり、地方支部や労働者代表からは改正の要求も出ている。複数法案に関して政府の相談を受けた国際労働機関によると、労働組合法には、カンボジアが署名した国際条約に示された義務に達しない部分があるという。
 
組合側の数多くある不満の一つが、労働争議において、組合員ではない労働者を代表する事を阻止する新ルールである。
今や組合は、「もしその工場が組合の管轄内でなければ労働者を代表することができません。」とカンボジアで最大規模の単独組合である カンボジア・アパレル労働者民主組合連合の会長Thorn氏は述べた。「我々は組合であるにもかかわらず、労働者を代表する権利を持っていません。どうやって労働者は希望を抱けるのでしょうか?」
 
また法律ではどの企業でも単純過半数の賛成を必要とするなど、労働者がストライキしにくくなっている。
カンダル州の繊維労働者Kim Oan氏は、工場が地元の組合リーダーを解雇しようとしたことに対し、同僚と共にストライキをしようとしたところ、解雇すると経営側に脅されたという。
「私たちはここに我々の権利を主張しにきましたが、彼らが私たちをどのように扱うか見ましたか?彼らは私たちに圧力をかけるのです。彼らは我々の権利に反しているにもかかわらず、私たちがそれに反対すれば契約を終了すると脅すのです。組合法が承認されて以降、我々の権利は縮小するばかりです。」と彼女は述べた。
 
他の繊維労働者Sok Soporn氏は、メーデーに対する政府の対応自体が労働者の権利に対する敬意の欠如を示していると語った。
法律では、当局が公共イベントの計画を却下した場合には代替案を協議すべく組織と会合を開くよう定めている。行進の禁止に対し、市役所は計画を事務所内にとどめるよう組合に告げただけであった。
 
労働者達は国会の正門前に到達することができなかったが、人権保護と苦情受付担当の議会委員会メンバーであるCPP議員のLork Kheng氏が表に出、嘆願書を受け取った。Kheng氏は嘆願書をHun Sen首相に手渡すか検討すると述べた。
 
「私たちには意見を表明する日が1日しかないのに、彼らはそれを阻止したのです。」とSoporn氏は述べた。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2856.html
 
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