2017年12月5日

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ベトナム国内企業のファストファッションに対する課題とは?

ベトナム国内企業のファストファッションに対する課題とは?

ベトナム繊維協会(VITAS)によると、ベトナムのアパレルメーカーは新技術を取り入れ、世界的に高まるファストファッションのトレンドに対応していかなければならないという。

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11月23日、ホーチミン市で開催された『ベトナムのアパレル産業はファストファッションに対応できているか?』と題されたセミナーでベトナム繊維協会(VITAS)のNguyen Thi Tuyet Mai副会長が講演し、ファストファッションの分野が過去数年間で急速に成長を遂げていることを説明した。
 
持続可能性という点でファストファッション製品にはいくつかの問題が残っているものの、消費者の人気は爆発的に高まっているという。
ファストファッションとは、大量消費市場を手がける小売業者が、低いコストでファッション性の高いデザインを安価な衣料品やアクセサリーに素早く取り入れることを言う。
 
「ファストファッション」という言葉が示すように、スタイルは従来通りの四季シーズンではなく、週ごとに発表されていく。
シンガポールに拠点を置くアパレル産業のテクノロジー企業、ThreadSol社のSaurav Ujjain東南アジアビジネス部門長によると、スタイルは世界的に年平均成長率17.9%の割合で増加しているという。
 
ファッションブランドの多くがファストファッション戦略に移行しており、多様なバラエティ、少量生産、短納期の需要が高まっていると同氏は説明した。
それが故、アパレルメーカーには生産過程のスピードアップに対する強いプレッシャガーがあるという。
 
ベトナム企業は外部委託契約の形式を長らく採用してきたが、多くの企業がファストファッションの外部委託で問題に直面するだろうとMai氏は述べた。
若年の人口層が大きいこと、そして所得が高まっていることから、多くの主要国際ファッションブランドが近年ベトナム市場に参入している。
そのため、ZaraやH&M、Topshop、Mangoといったブランドが競うようにして国内に多くの店舗を開店させていると同氏は述べた。
 
「ZaraやH&Mといったアパレルファッションブランドのニーズを満たし、競争の激しいファッション業界で先手を打つべく、メーカーは新しい生産技術を取り入れ効率と生産性を高めなければならないのです。」
 
セミナー期間中、ThreadSol社はベトナムのアパレル産業向けに同社が提供している新技術のソリューションを紹介した。これには材料管理のモデルも含まれている。
 
ソリューションにはintelloBuyを使った正確な生地の購入からintelloCutを使った生地裁断の緻密なプラニングまで含まれており、売上や利益の増大という点でメーカーのサポートを行うとUjjain氏は説明した。
 
Mai氏によると、ベトナムのアパレル産業は2010年から2015年にかけて大幅に成長しており、年間17%のペースで拡大しているという。
今年9ヶ月間の繊維・織物製品の輸出は230億米ドル規模になっており、対前年ベースでは9.3%の成長となっている。年間の数値は305億米ドルを超える見込みであると同氏は述べた。
 
Golden Lion Workwear社のDo Huu Thanh社長によると、同社は世界中の750顧客向けに毎月少なくとも200種類のデザインを生産する必要があり、各注文を15-30日の期間で完成させなければならないという。
生産を正確に計画し廃棄率を最小化する技術を取り入れなければならないと同氏は説明した。
 
2017年ベトナム国際繊維・アパレル産業展示会に合わせてVITASとThreadSolが開催した本セミナーではパネルディスカッションも行われ、メーカーが品質やコストで妥協することなく、商品をタイムリーに提供するための技術やベストプラクティスを取り入れることで、ファストファッション市場に順応していく方法についても論じられた。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3149.html

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