2018年3月13日

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ミャンマーの最低賃金 東南アジア諸国において依然「最低水準」をキープ

ミャンマーの最低賃金  東南アジア諸国において依然「最低水準」をキープ

労働者・雇用者双方から反対の声が挙がっていたにも関わらず、ミャンマーの最低賃金全国委員会は月曜、8時間労働に対する日額の最低賃金を時給4800ミャンマーチャット(3.6米ドル)に制定した。

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「委員会メンバーの大多数の合意の下、新最低賃金を4800ミャンマーチャットに制定しました。」とミャンマー労働・入国管理・人口省 労働局U Thein Swe大臣は述べた。
 
ただし、この新賃金は従業員10名以下の企業には適用されない。
 
前の最低賃金額3600ミャンマーチャットは2015年9月に制定された。最低賃金全国委員会が新最低賃金を提案したのは1月2日のことであったが、その後の協議の結果、労働者及び事業者双方がこの提案を却下した。
 
4,800ミャンマーチャットが基本給になれば、同国の大半を占める中小産業は閉鎖を余儀なくされるだろうと雇用者側は警告した。

一方で労働者側は、4,800ミャンマーチャットでは家族を扶養し、年々値上がりする基本的物資を賄うのに十分でないと述べた。労働者側は最低でも5,600ミャンマーチャットに制定するよう希望している。

労働者・事業者両方の懸念を払拭できるよう政府は努力していくとU Thein Swe大臣は述べた。

「新賃金に関しての緊張を緩めることができるよう、できるだけ努力します。」

委員会の労働者代表であるU Naw Aung氏はThe Myanmar Timesに対し、新たに定められた賃金は労働者のニーズを完全に満たすものではないと語った。

「この賃金はあくまでも中間値であり、労働者にとって満足なものではありません。」

賃金が引き上げられたにも関わらず、ミャンマーの最低賃金額はカンボジア、ラオス、ベトナムよりも低く、東南アジア諸国において最低水準のままである。

マニラの国家賃金生産性委員会が先月発表した、地域における賃金比較表によると、フィリピン及びミャンマーの月間最低賃金額は80.28米ドルと推定されており、ラオスの110.34米ドル、カンボジアの140米ドル、ベトナムの147.47米ドルよりもずっと低い水準となっている。

一方、Lat War繊維工場のオーナーU Khin Maung Aye氏は、新しく定められた最低賃金について多大な懸念の意を示した。

「繊維の生産ラインにはコストがたくさんかかります。利益も十分に出ていない中で、より高い最低賃金額を支払うことはできません。」

残業代や電気諸々の費用の支払い拡大につながる可能性もあるため、雇用者側は給与の引き上げを行いたくないのだとU Khin Maung Aye氏はいう。

「労働者はさらに身を粉にして働かなければなりません。生産性を高めることができれば、最低賃金を支払うことができます。」とU Khin Maung Aye氏は述べた。

政府は特に繊維部門において、設備投資のためのローン手続きの簡易化や役所手続きの削減、生産性向上を目標とした労働者に対する訓練の提供などを行い、インフラの整備に取り組むべきだとUミャンマー衣料製造協会(MGMA)議長U Myint Soe氏はいう。

「こうした取り組みを行うことで、産業は最低賃金の引き上げに対処することができるかもしれません。」

労働団体協力委員会のU Tun Tun Naing書記官補は、経済が鈍化する中で、政府が日雇い労働者のために快適な労働環境と持続可能な生活環境を整備すべきだと述べた。

「基本的物資の値上がりをコントロールすることができなければ、例え最低賃金を5600ミャンマーチャットに制定したとしても十分ではなくなるでしょう」

繊維労働者のMa Than Thanさんもこれに同意する。

「生活にかかるコストが上昇しなければ4800ミャンマーチャットで少しの余裕は出ると思います。でも基本的物資の値段が上がれば、最低賃金の引き上げは私たちにとって何の意味も持たなくなるでしょう。」

ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3290.html

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