ベトナム:繊維・アパレルメーカー、CPTPP、EVFTA基準適合問題に直面か
ベトナムの繊維・アパレル製品は、投入原料の問題ゆえ、CPTPP、EVFTAという2つの重要な自由貿易協定(FTA)の優遇関税を十分に享受出来ない可能性がある。
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同産業は、2018年360億米ドルに達し、2017年比で16%という素晴らしい貿易成長率を見せ、ベトナムを中国、インドに続く世界第3位の輸出国に押し上げた。
アナリストらは、世界での需要増加3%という状況では、成長率は高かったと述べている一方、10大輸出国は5%以下の成長率しか報告されていない。
2019年第1四半期も引き続き成長を続け、成長率は11.9%であった。ベトナム繊維協会(VITAS)は、最初の3か月だけで86億米ドルに達したことから、目標の400億米ドルに達すると見込んでいる。
VinatexのLe Tien Truong社長によると、海外パートナーからの発注は、前年同期比で8〜10%増加したという。
アナリストらは、米国が米中貿易戦争で課税対象にしている中国製品の中にアパレル製品はリストされていないため、発注は続くだろうと述べた。海外パートナーは、中国とベトナムの輸出業者に発注を続けている。
中国のアパレル製品が米国の課税対象となる場合、発注の一部はベトナムにシフトされる。
ベトナム繊維協会(VITAS)のTruong Van Cam副議長によると、6月に締結予定のEU-ベトナムFTA(EVFTA)は、年間1000億米ドル相当の繊維・アパレル製品輸出の機会を締結している。
このFTAが施行すれば、現行の9.6%の関税はゼロ%に引き下げられる。
一方、1月に発効したCPTTPは、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ペルー、チリなどの新しい市場を開拓すると考えられている。 以前は、ベトナム製品は市場到達前に第三国を通過しなければならなかった。
それにもかかわらず、アナリストらは、ベトナム企業は投入原材料の原産地条件に関する自由貿易協定(FTA)の要件を満たせないため、FTAの恩恵の享受は難しい可能性があると警告した。
製品原産地に関しては、CPTPP「3段階規則」の下、CPTPP加盟国で紡績、製織、染色、仕上げおよび縫製のプロセスを実施する必要がある。
ベトナムは依然として中国から50%、韓国から18%、台湾から15%、と非CPTPP諸国から輸入しなければならない。
自由貿易協定(FTA)がもたらす大きな可能性を見出すことができるため、投資家へ生産段階への投資を求めるのは簡単である。 しかし、地方自治体は現在、環境汚染を恐れて繊維および染色プロジェクトを拒否する傾向がある。
例えば、Vinh Phuc省は2018年、TALによって登録された巨額資金が投じられた巨大プロジェクトを却下した。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3872.html

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