2021年5月31日

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フィリピン:フィリピンを覆う不況 5四半期連続のマイナス 

フィリピン:フィリピンを覆う不況 5四半期連続のマイナス 

フィリピン統計庁が5月に発表した2021年度第1四半期(1月~3月)の国内総生産(GDP)は前年同期と比べてマイナス4.2%となり、これでGDPマイナスが5期連続、5四半期連続のマイナスを記録したのはマルコス政権末期以来30数年ぶりとなった。

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この様な経済縮小はマルコス政権下の1983年第4四半期から、マルコスが退陣した1986年第1四半期まで10期連続マイナスという記録があり、マルコス政権が倒れたのは経済の失政が響いていることが分かる。

 
前年2020年は第1四半期(1月~3月)に首都圏近くのタール火山の噴火の影響からマイナス0.7%から始まり、新型コロナに対する防疫措置強化から第2四半期(4月~6月)がマイナス16.9%と二桁台の落ち込みを記録。

 
第3四半期(7月~9月)も二桁台の落ち込み11.5%、第4四半期(10月~12月)もマイナス8.3%を記録し、通年ではマイナス9.6%のGDP成長率となった。

 
産業別では工業が4.7%、サービスが4.4%、農林水産が1.2%と何れも前年同期比でマイナスを記録した。

 
この不況間の中、業種別で伸びた業種もあり健康・社会事業がコロナ対策の影響で11.7%、行政が7.5%、情報通信が6.3%、金融・保険が5.2%、落ち込みの続いた製造業がわずかながら0.5%増えた。

 
一方、建設がマイナス24.2%、不動産がマイナス13.2%と大幅に落ち込み、これら業種が足を引っ張る形になり、長く続いたフィリピンの建設・不動産バブルがコロナ禍をきっかけに弾けるのではないかとの予測も出始めている。

 
政府は2021年度GDP成長率を6.5%~7.5%のプラス成長の目標を掲げていたが、下方修正するのは避けられない状態になっていて、民間でも年間GDPの伸び率予測を5%台から6%台の下方修正が相次いでいる。

 
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=415

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