2019年3月28日

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東芝デジタルソリューションズが中国・タイ・ベトナムのIoTを支援

東芝デジタルソリューションズが中国・タイ・ベトナムのIoTを支援

東芝グループで、IoTやAI技術を活用しながら企業のデジタル変革に向けたソリューションを提供する東芝デジタルソリューションズ。数多くの日系企業が進出する中国、タイ、ベトナムにおいて製造現場を中心にデジタル化の取り組みが本格化する中、各国の現状を捉え、着実に企業を支援する体制を整えている。その取り組みについて、同社の下田淳・海外事業推進室戦略提携担当グループ長に話を聞いた。

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中国で高い評価を得るAIやIoTソリューション
 
東芝デジタルソリューションズは、製造業を中心に海外への事業展開を積極的に行っている。特に中国では、瀋陽の現地法人設立を皮切りに上海と深センにも拠点を広げ、中国企業や日系企業を支援している。
 
その中でも、ものづくりIoTソリューション「Meisterシリーズ」が高い評価を得ている。これは製造業におけるIoTを、品質や生産性の向上だけにとどまらずビジネスライフサイクル全般で支援するソリューションだ。中国現地法人では2018年に日系製造工場向けにMeisterシリーズを活用した工場自動化プロジェクトの受注が決定。導入・サポート実績・エンジニアリング体制が評価され、今後は別工場など数拠点での展開を予定。さらに中国および世界各国のスマートファクトリーに関する技術や製品を対象にした「世界智能制造十大科技進展」(スマートファクトリーにおける10大先進科学技術)にも選出されている。
 
また、近年注目を集めているのは、音声認識と音声合成をはじめとしたコミュニケーションAIの「RECAIUS(リカイアス)」だ。その背景には、あらゆる家電製品に音声機能を搭載する潮流がある。下田グループ長は「IoT機器はCPUなどの性能に制約があるが、RECAIUSは少ないリソースでも機能し、製品への組み込みも容易だ」と引き合いが好調な理由を説明する。
 
タイの現場改善が本格化ベトナムではリテールにも拡大の余地
 
タイでは16年から毎年、製造業向けセミナーを開くなど、タイの製造業発展に向けて取り組んできた。IoTを使った現場改善事例では、東芝生産技術センターの専門家が赴き、東芝自身が製造業の経験から得た具体的な知見を披露するなど、好評を博している。
 
「回を重ねるごとに参加者の利用イメージも鮮明になり、企業の取り組みも具体的に進捗している」と、下田グループ長はタイにおけるIoTの浸透に手応えを感じている。
 
さらに、ビジネスを拡大する余地が大きいとみているのがベトナムだ。「特にリテール分野の成熟はこれからで、チェーン展開する大手のプレイヤーもまだ少ない。電子決済も普及しているとはいえない」と下田グループ長は状況を分析する。
 
東芝デジタルソリューションズでは、今後の市場開拓に伴うニーズに応えるべく、ベトナム最大手ICT企業グループの一員であるFPTソフトウェアと組み、ポイントサービスを実現するためのソリューションを共同開発。日本のチェーンストアにおいて採用実績が豊富な「PointArtist」をベースに、商慣習や税制などをローカライズした。加えて、FPTソフトウェアとはMeisterシリーズのテクニカルパートナー契約を結び、地場および日系の製造業企業がデジタルトランスフォーメーションに取り組む際の支援体制を強化した。
 
140年以上かけて培ってきた東芝グループの技術とノウハウを提供
 
このような状況から、グローバル展開を進める日系企業にとってアジアは有力な選択肢となり得るが、日本での成功体験を現地でそのまま適用できるとは限らない。下田グループ長は「日本のソリューションやベストプラクティスを、そのまま現地に持ち込むのではなく、フィットさせるのが王道。ビジネス環境やタイミングに合わせるフレキシビリティーが必要だ」と話す。
 
東芝デジタルソリューションズには、こうした現地での経験に加え、グループ内外のコラボレーション、さらに140年以上続けてきた大小さまざまなものづくりの知見を取り込んだ最新のデジタルソリューションがある。
 
「IoTで効果を出すには課題とマッチした取り組みが必要であり、当事者として一緒に考えるスペシャリストが欠かせない。海外におけるデジタルの取り組みはもはや必然になっている。ぜひ気軽に声をかけてほしい」と下田グループ長はアピールする。
 
自分たちが新しい未来を始動させ、その未来を引っ張っていくという気概を持って取り組むという東芝デジタルソリューションズでは、これからも日系企業のアジア展開やデジタルトランスフォーメーションを強力に支援していく構えだ。
 
AWE 2019に東芝が出展!
 
2019年3月14日~17日に上海で開催されたAppliance & Electronics World Expo-Shanghai 2019(AWE 2019)に東芝グループが出展しました。音声技術を中心とした、家電製品向けの組み込みミドルウェアの展示や紹介を行いました。
 
ソース:https://www.weeklybcn.com/journal/issue/detail/20190328_166941.html

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